東京メトロは5日、三菱電機とともに「故障予兆検知システム」を10月から有楽町線・副都心線10000系で運用開始すると発表した。2018年度から丸ノ内線2000系など最新車両に導入を進めている「車両情報監視・分析システム(TIMA)」の新機能として搭載する。

  • 「故障予兆検知システム」イメージ

  • 車両の各種搭載機器と今回故障予兆検知システムの運用を開始する機器

東京メトロと三菱電機は2018年度から、丸ノ内線2000系において走行中の車両機器状態を総合指令所などから遠隔でモニタリングできる「車両情報監視・分析システム」を導入している。さらなる安全安定運行の実現、車両機器の状態を基準としたCBM(Condition Based Maintenance : 状態基準保全)による車両検査の深度化・効率化を実現するため、走行中の車両機器の動作データを自動分析し、故障の予兆を自動検知するシステムも共同で開発してきた。

今回、導入が発表された「故障予兆検知システム」は、有楽町線・副都心線で実際に営業走行する10000系を用い、ブレーキ装置(ブレーキ動作時の空気圧力)や電動空気圧縮機(コンプレッサー)の動作時間・温度異常を対象とした運用を開始するという。今後は2021年2月に営業運転開始予定の17000系や他の機器への展開も予定している。