フジテレビ系情報バラエティ番組『バイキング』が、28日から放送枠を1時間拡大し、新たな情報番組『バイキングMORE』(毎週月~金曜11:55~14:45)にリニューアルする。制作主体がバラエティのチームから、『直撃LIVE グッディ!』の情報番組チームに移行するが、これによってどのような番組に生まれ変わろうとしているのか。
『グッディ!』からチーフプロデューサーに就任したフジテレビ情報制作局の加藤正臣氏に、3時間の長丁場を背負うMC・坂上忍の印象を含め、話を聞いた――。
■『グッディ!』からカンニング竹山も参戦
これまでの『グッディ!』スタッフとしての立場から見た『バイキング』は、「『(笑って)いいとも!』の枠を引き継いでいるので、出演者の芸能人のみなさんがかなり豪華ですし、その方々が毎日の時事のネタを、それぞれの経験値でのいろんな価値観で本音トークするという形が、他にない唯一無二の番組だと思います」と印象を語る加藤CP。
『バイキングMORE』でも、“本音トーク”は引き続き重要な要素となり、横並びの『ひるおび!』『ワイド!スクランブル』『ミヤネ屋』『ゴゴスマ』らに比べ、スタジオトークの部分が圧倒的に長いのが大きな特色に。そのため、スタジオセットは現在の『バイキング』をベースに、ビジュアルをマイナーチェンジする。
これまで『バイキング』に出演してきたブラックマヨネーズ、おぎやはぎ、高橋真麻、ヒロミらは続投し、『グッディ!』に水曜レギュラーで出演していたカンニング竹山が、『バイキングMORE』に参戦。「竹山さんはグッと突っ込んで個性ある指摘をしてくださいますし、『ここはこうでしょう』と、より庶民的なリアクションをしてくれるのが魅力ですね」とコメント力に信頼を寄せており、竹山と坂上との激しいトークバトルも展開されそうだ。
■今後も意外なコメンテーターを起用へ
このように、専門家ではないタレントがコメンテーターを務めること、ひいては芸能人の政治的発言が批判を浴びるという現象があるが、「あくまでそのコメンテーターの方の意見ですから、それによっていろんな議論が盛り上がっていくのはとても良いことだと思います。番組の中でも、翌日に違う方が違うことを言っていいですし、政治というのは誰が語ってもいいものですから」と強調。「タレントさんが発言することによって、ネットを含めて国民の議論のきっかけになると、番組としても面白くなっていくと思います」と期待する。
そんな一癖も二癖もあるタレントたちと、情報番組のスタッフをつなぐ役割を担うのが、榎並大二郎アナウンサーに代わって坂上とタッグを組む伊藤利尋アナウンサーだ。「これまでも『めざましテレビ』『とくダネ!』など、情報制作のスタッフと仕事をしてコミュニケーションの面でも非常に心強く思っているのと、坂上さんとは親交が深く、信頼されているので、起用させていただきました」と白羽の矢を立てた。
コメンテーターは今後も新たに発表予定で、「『あの人が平日の生放送に出るんだ!』という方に出ていただいて、『こんなふうに政治を見てるんだ』とか『あの事件にこういう見方があるのか』と思ってもらえるようにしたいと考えています」と計画。
フジテレビでは、社内指標として「キー特性」(13~49歳)の個人視聴率を重視しているが、「そこは意識しながら、お昼の時間帯でもあるので、ある程度幅広い世代の方に見ていただけるような出演者選び、ニュースのネタ選びをしていきたいと思っています」とした。