ウィンザー効果とは「直接よりも、第三者や口コミを介して間接的に知る情報の方が信頼性が増す」という意味で、マーケティングなどで利用されています。今回は、ウィンザー効果の活用例7選とメリット4つを紹介していきます。ウィンザー効果を理解していろいろな場面で活用していきましょう。

  • ウィンザー効果の意味や由来、活用例を紹介します

ウィンザー効果とは

ウィンザー効果とは、直接訴えかけるよりも第三者を介した口コミや情報の方が信頼性が増すという心理状態(効果)を言います。実際のマーケティングでも、該当商品の評判がよいという口コミ情報を第三者が発信することで購買に結びつきやすくなるなど、その効果が実際に認められています。

ウィンザー効果の由来

ウィンザー効果の由来は小説の登場人物にあります。アーリーン・ロマネスの「伯爵夫人はスパイ」という、ヨーロッパ上流貴族の社交界を舞台にした自伝的スパイ小説の登場人物・ウィンザー伯爵夫人の「第三者の褒め言葉がどんなときも一番効果があるのよ、忘れないでね」という台詞に由来しているとされています。

ウィンザー効果のメカニズム

ウィンザー効果がなぜ起こるかというと、利害関係のない人の情報は信憑性があるからと言われています。物を売ろうとしている人は、その商品のメリットなどいい話しかしない傾向があります。

しかし、利害関係のない人の言葉であれば「裏がない」と考えられ信用性が増すと言われています。特に自分がとても信頼している人や身近で親しい人の口コミや噂話は、信憑性を高める可能性が大きいです。

ウィンザー効果が注目されている理由

ウィンザー効果がビジネスで注目されている理由は、マーケティングに利用できるからです。ネットや通販でよく使われている口コミや体験談は、ウィンザー効果になるでしょう。商品に対する利用者からのコメントや評価を表示して、製品に対する信憑性や好感度をアップさせています。

ウィンザー効果の活用例5点

ウィンザー効果の概要がわかったところで、実際のマーケティングなどではどのように使われているかを確認していきましょう。ウィンザー効果の画期的な使用方法を覚えて、ビジネスの場でぜひ活用してください。

  • ウィンザー効果の具体的な活用例をみていきましょう

活用例1:ビジネスでの口コミ利用

ウィンザー効果は口コミ効果が大きい飲食や旅行業、営業職で活用できます。飲食業や旅行関係のサイトなどでは、口コミを見て皆が飲食店を選ぶケースが目立ち、口コミ数が多くより評価のよいお店へ足を運ぼうとします。

飲食店を選ぶ際はネットの口コミによるウィンザー効果が有効的です。評価者の情報がわかったり、ネガティブな意見も同時に載せられていたりすると、より効力があります。

また、営業もウィンザー効果を活用しやすいです。ウィンザー効果を活用するポイントは、利害関係のない口コミ情報です。営業の際に、いかに自社の製品が優れているか、売れているかを説明しても、相手は知らない相手の話に信憑性は持ちにくいでしょう。

そこで、営業相手が信頼している相手の口コミを見せるとウィンザー効果を発揮できるでしょう。注意すべきは、信憑性のない嘘の口コミは使わないという点です。

活用例2:アンケートやモニター利用

ウィンザー効果を狙って、アンケートを集めて顧客の声を回収して、Webなどに載せると効果的です。

アンケートはネットや店頭などで気軽に回答してもらって集められます。それらの評価が購買層にウィンザー効果をもたらします。個人情報に留意しつつ、顧客の意見を写真付きや直筆で表示すると、よりウィンザー効果が高まります。

モニター募集を利用して意見を集める方法があります。モニターに応募してくる人は、その製品やサービスに対してもともと好意的な人が多く、よい評価や口コミが集まる可能性が高いと言えるでしょう。また、同じ相手から積極的に意見が聞けるというメリットもあります。

活用例3:口コミサイトの活用

口コミサイトはウィンザー効果に適しています。第三者の声を多く載せている口コミサイトは、ウィンザー効果を活用した代表例です。

口コミサイトでウィンザー効果を発揮させる場合の注意点は、よい評価だけではなく、悪い評価なども同時に載せておくことです。なぜなら、いい口コミばかりだと信憑性に欠けると判断されてしまうためです。悪い意見を入れることにより、よい評価が目立つ可能性を狙っています。

活用例4:人間関係を良好にしたいとき

ウィンザー効果を利用して、苦手な人との距離を縮めたいときは、第三者にその人を褒める言葉を伝えていく方法もあります。

親しくなりたい人物に対し、「自分がその人をよく思っている」という事実を第三者から伝えてもらいましょう。第三者目線の声を上手に利用することで、人間関係を円滑にできます。近寄りがたい人や知り合いになりたい人がいるときも、ウィンザー効果が有効です。

活用例5:相手によい印象を与えたいとき

たとえば恋愛などで相手によい印象を与えたいときに、ウィンザー効果を活用できます。あなたの気持ちを直接、伝えるのではなく、第三者や、相手の知り合いを通して伝わるようにします。そのとき、あなたがいい人間だということも同時に伝えてもらうと効果的です。

相手と親しくなる前に、口コミや噂であなたがいい人だという先入観を持ってもらうことで、良好な関係を築ける可能性が高まるでしょう。

ウィンザー効果のメリット4つ

ウィンザー効果には、人間関係を円滑にするあらゆる要素が含まれています。人への影響、そして購買意欲をもり立てる効果的なメリットです。ここでは、ウィンザー効果がもたらすメリットをより詳しく紹介していきます。

  • ウィンザー効果のメリットをより深掘りして紹介します

メリット1:コミュニケーションの円滑化

ウィンザー効果を活用すると、コミュニケーションが円滑に進むようになります。「他人とうまくいかない」と感じたときは、ウィンザー効果を利用して、第三者から相手を褒めてもらう、気遣ってもらうなどの工夫ができます。人を介して伝わる気持ちは、相手に予想以上の感動をもたらすでしょう。

わだかまりが解けてコミュニケーションが円滑になり、人との交わりが増えて人間関係が豊かになっていきます。

メリット2:ビジネスに役立つ

ウィンザー効果を活用すると売り上げが伸びる可能性が高くなるので、会社の発展に貢献できます。口コミや顧客の意見をSNSや広告で拡散してよい評判を広めることで、ウィンザー効果が期待できます。

メリット3:いい印象付けをする

ウィンザー効果は悪い印象を抱きにくくするので、いい印象付けをする際には効果的です。

人間は直接、褒められるよりも、第三者を介して褒められたときの方が信用します。面と向かって相手を褒めたり商品のよさを力説したりしても、特に初対面の場合は何か裏があるのではないかと勘繰られる可能性があるためです。

メリット4:信頼感が増す

ウィンザー効果を活用して、第三者に自分がよく思われるような意見を伝えてもらうと、相手の自分に対する評価が高まります。

自分と利害関係のない人や、相手が信頼している人や身近な人に、自分が信頼されるに値する人間であることを口コミや噂などの形で伝えてもらいましょう。自分を褒めても何の得もない人の意見は、相手の心に響きやすく、信頼できる人間だと印象付けられるため、効果的です。

ウィンザー効果を活用しよう!

ウィンザー効果は生活のあらゆるシーンで活用できます。誰かを褒めたいときや好印象を持ってもらいたいときに第三者から伝えてもらうほうが、信憑性が増すと言われており、営業などのビジネスシーンでも活用できます。

ウィンザー効果について深く理解し、私生活やビジネスシーンで活用しながら、あなた自身の評価と信頼性をアップさせていきましょう。