●和の感性を大切にした家 ガブリエルさんち。
イギリス人で日本文学者の夫と日本人で翻訳家の妻の夫婦が鎌倉に新築した家。妻がお琴教室をやっているということで、玄関を入ると畳の部屋に琴が置かれていた。中に歩を進めると、ガブリエルさんの趣味である音楽を堪能できる広々としたリビングがあり、オーディオからジャズが流れていた。ここでお酒を飲みながら聴く音楽は格別だろう。壁紙や照明にも和のテイストを活かしたダイニングは、お客さんもくつろげる居心地の良さ。和食と日本酒を愉しむ空間として設定されているようだ。
2階には、瞑想やヨガに使うサニタリーが静かなプライベートタイムを想像させた。ベランダにはデイベッドがありお昼寝も気持ちよさそう。その他、書物の世界に没頭できそうな書斎等、日本文化を感じさせながらも、イギリス文化も同居しているというのが特長的。
●子育てファミリーの家 小林さんち。
フルタイムで働く共働き夫婦が子育てのために建てた家。7つのモデルハウスの中では、一番オーソドックスな4人世帯の家庭を想定している。育児と家事の両立、一家団らんの時間を大切にしているということで、子どもにまつわるものが色々なところに散りばめられている。また、コンセプトの1つとして、家族みんなで家事を楽しもうという姿勢を取り入れているという。家に入ると、家族がみんなで色んなところで自由にリラックスして過ごすことを考えたという、ワンルームの大空間が広がっていた。
ダイニングキッチンから一段下がったリビングがあり、オープンな収納など、小さい子どもが安心して遊べる工夫も凝らされていた。また、ダイニングテーブルの前には子どもが勉強するスペースとして長いカウンターと黒板が設置されていた。これは、お父さんがテーブルで新聞を読んでいる、そこに来た子供は読みたい本を読むなど、学ぶことの楽しさを家族で共有することの大切さを考えたもの。奥にはオンオフを切り替えて集中できる在宅ワーク用の空間もあり。2階には子どもと触れ合いながら洗濯物を片付けられる場所もあるなど、仕事、火事、子育てがストレスなく楽しく送れる家だと感じた。
●グリーンと暮らす家 森さんち。
30代の夫婦で小学生低学年の子どもが2人いる4人世帯の家。東京都目黒区に建てたという設定とのこと。3階建ての家の中には、各階に緑がふんだんに取り入れられており、室内にいながらも外を感じられる環境になっている。ツリーベンチやガーデンテーブルなど、自然に家族が集まってきて会話が弾みそうな空間だ。2階から下をみると吹き抜けがとても気持ち良い。
3階には、夫婦の寝室が大きく取られており、夫婦水入らずのゆったりとした時間が過ごせそうなテラスもあり。2階で子どもが、3階で夫婦が自由に過ごしつつ、1階では家族みんなで集まって楽しむことができるという、風通しの良さと緑に囲まれた空間が、withコロナの時代ならではの需要を感じさせた。