長引く新型コロナウィルスの影響で、大きく変化せざるを得ない我々の暮らし。今後はますます“おうち時間”をいかに充実させるかに注目が集まりそうだ。そんな中、積水ハウス株式会社は、住まいづくりのテーマパーク「関東 住まいの夢工場」(茨城県・古河市)内に、7棟のライフスタイル型モデルハウス「みんなの暮らし 7stories」を2020年9月1日にグランドオープンした。メディア向け見学会に足を運んでニューノーマル時代のモデルハウスの魅力を教えてもらった。

  • 緑豊か中にあって清々しい「関東 住まいの夢工場」

withコロナ時代の住宅に必要なこととは?

見学会に先立ち、登壇した同社の住生活研究所長・河崎由美子さんによると、ライフスタイル型モデルハウスの誕生背景には、人口減少、人口構成の変化、ライフスタイルの多様化、そして今、withコロナの時代になり、日本の生活環境は大きく変化していることが挙げられるという。“「わが家」を世界一幸せな場所にする”というビジョンのもと、先進技術の研究と「幸せ住まい」の研究を行い、新しい住まいを探索してきた同社が多様化するライフスタイルのニーズに寄り添った幸せを追求した結果、誕生したのが今回のライフスタイル型モデルハウス「みんなの暮らし 7stories」だ。

7棟すべて「共感」をコンセプトにしており、実際に人が住んでいるようなリアルな暮らしを体現。詳細な7つの家族像を設定し、それぞれの暮らしのストーリーを表現している。では、早速7つのモデルハウスと設定された家族像のストーリーを実際に見てみよう。

●アクティブシニアの家 山本さんち。

60代半ばのご夫婦が定年後に住んでいる。夫は元食品会社の役員。引退してこの家に住み、今まであまりやってこなかった家事を手伝いつつ、趣味を楽しみながら暮らしている。庭から入ってこれる「みんなのラウンジ」があり、地域や人に役立つシニアライフを送るために、近所の人たちや仲間が遊びに来やすいアプローチスペースになっている。

  • 夫婦2人でもつかず離れずな絶妙な距離感を保てるピーナッツ型の大きなテーブル

リビング中央にはピーナッツ型の大きなテーブルが置かれており、思い思いに夫婦2人でも大勢でも上手にくつろげる空間となっていた。また、猫の飼っているという設定で、猫が遊べる仕掛けや、猫のトイレが収納に仕込まれていたのがユニークだった。さらに、好きなお酒を愉しむための家飲み空間「うちdeバル」、体を動かすための「おうちでフィットネス」夫婦が一緒に、またはそれぞれが楽しめるような部屋が用意されていた。これなら、コロナ禍により外出がむずかしいご時世にも家でアクティブに過ごせそうだ。

  • 家飲み空間「うちdeバル」にはシアターも設置されていた

  • 愛猫家には嬉しい猫の遊び場も

●アウトドア好き三世代家族の家 外山さんち。

三世代の家族が住んでいる家。1階は3.7mあるという高い天井の部屋に、祖父が昔使っていたスキー板等、趣味の道具がディスプレイされており、孫に昔の話を聞かせるなどコミュニケーションが取れるスペースとなっている。外に目をやるとアウトドア好きな家族らしく週末に三世代でバーベキューができるようなテラスが併設されていた。1階の祖父・祖母の寝室の床には、木のぬくもりが感じられる“なぐり仕様”になっており、裸足で歩くと気持ちが良さそう。

  • 3.7mある高い天井の部屋はおじいちゃんが昔の話を孫に話す等世代間コミュニケーションの場を想定

2階は息子夫婦と孫の部屋になっていて、アウトドア好きな夫婦が出会ったきっかけであるサーフボードが飾られていた。窓から光が差し込んでとても気持ちが良い。アウトドアグッズなどが置かれており、趣味に焦点が当てられている一方で、部屋の奥にはテレワークスペースが設置されてるのが現代的だった。

  • 全体的に木のぬくもりが感じられて心地よい雰囲気

  • アウトドア好きな三世代ということでバーベキューができるテラスもあり

●和の感性を大切にした家 ガブリエルさんち。

イギリス人で日本文学者の夫と日本人で翻訳家の妻の夫婦が鎌倉に新築した家。妻がお琴教室をやっているということで、玄関を入ると畳の部屋に琴が置かれていた。中に歩を進めると、ガブリエルさんの趣味である音楽を堪能できる広々としたリビングがあり、オーディオからジャズが流れていた。ここでお酒を飲みながら聴く音楽は格別だろう。壁紙や照明にも和のテイストを活かしたダイニングは、お客さんもくつろげる居心地の良さ。和食と日本酒を愉しむ空間として設定されているようだ。

  • 玄関を入るとすぐに落ち着いた雰囲気の和室があった

2階には、瞑想やヨガに使うサニタリーが静かなプライベートタイムを想像させた。ベランダにはデイベッドがありお昼寝も気持ちよさそう。その他、書物の世界に没頭できそうな書斎等、日本文化を感じさせながらも、イギリス文化も同居しているというのが特長的。

  • 和室とは対照的にソファーとオーディオが置かれて趣味の音楽を堪能できるリビング。ちなみに流れていたレコードはベーシストのチャールズ・ミンガスのリーダーアルバムだった。シブい。

  • 壁紙や照明にも和のテイストが活かされたダイニング

●子育てファミリーの家 小林さんち。

フルタイムで働く共働き夫婦が子育てのために建てた家。7つのモデルハウスの中では、一番オーソドックスな4人世帯の家庭を想定している。育児と家事の両立、一家団らんの時間を大切にしているということで、子どもにまつわるものが色々なところに散りばめられている。また、コンセプトの1つとして、家族みんなで家事を楽しもうという姿勢を取り入れているという。家に入ると、家族がみんなで色んなところで自由にリラックスして過ごすことを考えたという、ワンルームの大空間が広がっていた。

  • ダイニングの奥には在宅ワーク用のデスクが置かれていた

ダイニングキッチンから一段下がったリビングがあり、オープンな収納など、小さい子どもが安心して遊べる工夫も凝らされていた。また、ダイニングテーブルの前には子どもが勉強するスペースとして長いカウンターと黒板が設置されていた。これは、お父さんがテーブルで新聞を読んでいる、そこに来た子供は読みたい本を読むなど、学ぶことの楽しさを家族で共有することの大切さを考えたもの。奥にはオンオフを切り替えて集中できる在宅ワーク用の空間もあり。2階には子どもと触れ合いながら洗濯物を片付けられる場所もあるなど、仕事、火事、子育てがストレスなく楽しく送れる家だと感じた。

  • 勉強を強制するのではなく、学ぶことの楽しさを家族で共有できる空間

  • 2階には洗濯ものを畳むのを子どもが手伝ってくれそうなスペースも

●グリーンと暮らす家 森さんち。

30代の夫婦で小学生低学年の子どもが2人いる4人世帯の家。東京都目黒区に建てたという設定とのこと。3階建ての家の中には、各階に緑がふんだんに取り入れられており、室内にいながらも外を感じられる環境になっている。ツリーベンチやガーデンテーブルなど、自然に家族が集まってきて会話が弾みそうな空間だ。2階から下をみると吹き抜けがとても気持ち良い。

  • 夫婦の寝室は3階にありとても広かった

3階には、夫婦の寝室が大きく取られており、夫婦水入らずのゆったりとした時間が過ごせそうなテラスもあり。2階で子どもが、3階で夫婦が自由に過ごしつつ、1階では家族みんなで集まって楽しむことができるという、風通しの良さと緑に囲まれた空間が、withコロナの時代ならではの需要を感じさせた。

  • 2階には開かれた場所で勉強できるスペースがあった

  • ガーデンテーブルの緑は全部本物!

●アートと暮らす家 柴門さんち。

六本木でギャラリーを運営している夫と、キュレーターとして世界中の美術館で活躍しているという夫婦が千葉に新築した設定の家。アートギャラリーを兼ねた自宅兼ゲストハウスで商談の場も兼ねているということで、玄関や外には絵やオブジェなどのアート作品が飾られていた。これは代官山アートフロントギャラリーと提携しており、所属している作家の作品を展示している。実際にモデルハウスに来たお客さんが、アートを気に入った場合、アートフロントギャラリーを通じて同じ作家の作品を購入できるというルートも構築しているそうだ。

  • リビングの上にもアート作品が飾られていた

1階はリビング、ダイニングキッチン等合わせて50畳弱あり、ゲストを迎えるには申し分のない大空間になっている。2階の寝室はお風呂、サウナも併設しており、ホテルのスイートルームをイメージ。エレベーターで1階に降りると、車を止めてそのまま家に直接入れるビルトインガレージがあり、ポルシェ911が置かれていた。富裕層ならではの憧れの空間が盛りだくさんなモデルハウスだった。

  • お風呂も併設された寝室はホテルのスイートルームをイメージ

  • ビルトインガレージには男のロマン、ポルシェ911が鎮座していた

●音楽を愉しむ家 内藤さんち。

音楽好きな夫婦が子育てのために建てた家。1階には、家族がリラックスして集える空間があり、階段の横の本や植物が並んだ棚が印象的。よく見るとその中にさりげなくスピーカーが配置されており、クラシックが広い部屋中に流れていた。オーディオが置かれておらず、iPadからBluetoothでスピーカーに飛ばしていたようで、本当に家全体が音楽に包まれているようだった。

  • 家族が音楽と一緒にリラックスできる空間づくり

週末には家族4人でホームコンサートを愉しんでいるということで、2階にはみんなで楽器を演奏できるミュージックルームを擁している。テラスからその様子を見ながらくつろぐことができ、音楽好きな人にとっては、こんな生活してみたいなあと憧れる空間となっていた。

  • みんなで楽器を演奏できるミュージックルーム

  • 本や植物が並んだ棚の中に自然に溶け込むようにスピーカーが配置されていた

以上、7つのモデルハウスを見学させてもらったのだが、それぞれの家族像によるストーリーを知ることで、リアルな暮らしを想像しながら体験することができた。また、家族で楽しく家事をすることや在宅ワークをスムーズにできることを想定したスペースが設けられているなど、時代を反映した新しい工夫が随所に取り入れられていることが強く印象に残った。ちなみに、「小林さんち。」と「山本さんち。」の中には、「幸せのひみつカード」(全26枚)が置かれており、建物の中で提案していることがすべて載っているので、モデルハウスを訪れた人は持ち帰って参考にしてみてほしい。

  • 小林さんち。と山本さんち。に置いてある「幸せのひみつカード」は暮らしのポイントがわかりやすく書いてあり参考になるはず

●information
「関東 住まいの夢工場」
茨城県古河市北利根2
入場無料、完全予約制