自宅で過ごすことが多い今年の夏。いつも以上に気になるのが、エアコンの電気代ではないでしょうか。

実際、夏の節電が一番必要な時間帯である平日14時頃に、家庭で最も多く電気を消費しているのがエアコンです。その消費電力は全体の58%を占めるといいます(※1)。

今回は、猛暑を少しでも快適に乗り切るために、エアコンの節電方法についてご紹介します。

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エアコンのつけ方を工夫する

エアコンをつける際には、以下の3つのポイントを意識しておきましょう。

まずは換気で熱い空気を逃がす

帰宅した時に部屋の中が外より暑く感じたら、エアコンを付ける前に一旦換気をしましょう。熱い空気を外に逃がしてからエアコンをつけると、無駄な電力を使わずに済みます。 また、エアコンをつけた時は「弱風」などにはせず「自動運転」で一気に冷やすのも節電には効果があります。

外出時のエアコンつけっぱなしは30分程度を目安に

エアコンはスイッチを入れたときに一番電力を消費します。そのため、「エアコンはこまめにon・offをするより、つけっぱなしの方が電気代の節約になる」といった情報もあります。

実際には、時間帯や家を留守にする時間の長さによっても、節約効果は変わってくるようです。

ダイキン工業株式会社の実験によると、エアコンをつけっぱなしの方が、こまめに消すより電気代が安くなるのは、日中(9:00~18:00)では35分までの外出、夜(18:00~23:00)は18分までの外出の場合だそうです(※2)。

また、今はこれまで以上に在宅時の換気も気になりますよね。換気の際も、5~10分程度の換気であれば、つけっぱなしにしておいた方が消費電力は抑えられると考えられています(※3)。

設定温度は下げずに、風量や風向きで涼しさを

冷房の設定温度を1度高くすると、約13%(約70W)の消費電力削減(※4)になります。

冷房の設定温度は28度を基本とし、暑く感じるときは、設定温度を下げるのではなく、風量を強くしたり、風向きを人がいる方へ変えたりすることで体感温度が下がるように調整するといいでしょう。

エアコンの掃除をする

エアコンの機能を損なわないために、フィルターの掃除頻度の目安は2週間に1回とされています。

掃除のタイミングを忘れないように、手帳にあらかじめ記入しておくか、「第1・第3○曜日」といったように掃除する日を固定化するといいですね。

室外機の状態も節電に大きな影響があります。

室外機を直射日光の当たるところに置いておくと、熱を放出するのに、多くの電気が必要になります。

また、空気の吹き出し口に物を置いたり、室外機をカバーで覆ったりすると、空気の流れを妨げてしまいます。

部屋の中の熱い空気をスムーズに外に出せるように室外機周りの環境を整えておきましょう。

そして、エアコン同様、室外機のフィルターも埃が溜まらないように定期的に掃除をすれば、節電には大きな効果があります。

効率的に冷える環境を作る

エアコンそのもの以外にも、エアコンの節電に関して工夫できる点はあります。

たとえば、室内に直射日光が入ってくる場合は、レースのカーテンやすだれ、植物などで日差しをカットしましょう。

外出するときにも、カーテンを閉めておけば、室温が高くなり過ぎることを避けられます。

また、扇風機やサーキュレーターをエアコンと併用すれば、室温のムラをなくすことができます。

冷気をうまく部屋中にまわすために、扇風機やサーキュレーターはエアコンの対角線上に置くといいでしょう。

いかがだったでしょうか。

フィルターのお手入れなど、多少手間のかかることもあるかもしれませんが、どれもすぐに取り入れられることばかりです。

ぜひ少し意識して、上手に節電しながら暑い夏を乗り切りましょう!

※1 経済産業省資源エネルギー庁省エネポータルサイト「省エネって何?」

※2 ダイキン工業株式会社 空気のお悩み調査隊がゆくmission5-1「"つけっぱなしがお得"という説は本当なのかを検証せよ!」

※3 ダイキン工業株式会社 ニュースレター『夏に窓開け換気をしているときのエアコンの使い方「つけっぱなし」と「スイッチ OFF」はどちらが正解?』

※4 環境省「家庭でできる節電アクション」