• 8月4日の放送より (C)NTV

新型コロナウイルスの影響は、この再現VTRの撮影にも及んでいる。「密にならないように登場人物を減らしているので、ソーシャルディスタンスが取れるネタを選んで、撮影場所も決めています。また、ロケ時間が長くならないように、1テーマを1~2時間で撮り切るという形でやっています」と対応。

放送開始当初から、レギュラーでは1回の放送で1テーマあたり3本、2テーマで計6本制作してきたが、現在は1テーマ2本、計4本に削減している。

コロナの影響は当然、スタジオ収録にも出ており、通常はレギュラー放送で12人のゲストを迎えていたが、現在は2人減らして10人に。収録再開時は、スタジオに4人のみで他は全員リモート参加していたが、徐々にスタジオに移行していった。

この2人減の影響は「結構大きいんです。『さんま御殿』は、面白い人を見つけたり、新しいキャラクターを出していくのが売りの番組なので、毎回、初出演の方を少なくとも1~2名入れているんです。当然、確実に盛り上げてくれる人もいなきゃいけないので、試せる枠が2つ消えてしまっているのは、結構な痛手ですね」と打ち明ける。

■リモートより全員スタジオ参加

その2人分をリモート参加で補充するよりも、全員がスタジオで参加する形を優先。「やっぱりリモートからだとなかなかトークに入っていくのが難しいという意見があって、なるべく同じ場でクロストークができるようにしています」

そんな中でもソーシャルディスタンスを保つために、通常のセットを使わず、写真パネルを背景にして、10人を広く扇状に配置している。これにより、「一番遠くの人だと、さんま師匠から4~5m離れています。結構声を張らないといけないので、その席はなるべく芸人の皆さんにお願いしています(笑)」と工夫した。

  • アクリル板に囲まれる明石家さんま=5月26日の放送より (C)NTV

そして、“飛沫の刃”と呼ばれるほど、トーク中に飛沫が放出されることで有名だったさんまの周りに、緊急事態宣言中にはアクリル板を設置。

「『さんま御殿』は、360度カメラが囲う珍しいスタジオなんですね。なので、正面からさんま師匠を撮るときにアクリル板を置いてしまうと、反射でカメラが映り込んでしまうんです。そこで、違う部署から『反射率の低い特殊アクリル板がある』という情報を聞いて採用しました」と、安全に収録を行うためにさまざまな対策が行われている。