NHKは28日、2021年後期連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の制作を発表した。本作は、昭和・平成・令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代のヒロインが織りなす100年のファミリーヒストリー。3人のヒロインで物語を描くのは“朝ドラ”史上初となる。

  • 2021年後期連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』制作発表

8月から出演者オーディションを実施し、ヒロインの1人はオーディションで選出することも発表。冬頃に出演者を発表、2021年春頃クランクイン予定となっている。

制作統括の堀之内礼二郎氏は「今、新型コロナウイルスの影響で、世の中が重い空気に包まれているように感じています。このドラマの企画を開発している間も、自分たちがやっていることは不要不急ではないのか、という問いと向き合いながら、それでも心を奮い立たせながら準備を進めてきました。大規模な出演者オーディションを行うことも、あきらめていた時期があります。しかし途中で、今こそやるべきなのではないか、と考えを改めました。活躍の機会が失われ、多くの若者の未来が閉ざされてしまっている状況の中、夢をみること、そしてチャレンジすることをあきらめないでほしいと願いました」とオーディション開催を決意した思いを明かした。

脚本は、連続テレビ小説『ちりとてちん』(2007)に続き、連続テレビ小説2作品目の執筆となる藤本有紀氏。「いつか二度目の連続テレビ小説を書かせていただく機会に恵まれたなら、きっと書こうとあたためていた題材があります。それが『NHKのラジオ英語講座』です。1925(大正14)年に日本でラジオ放送が開始されたその年に、英語講座は始まりました。その歴史を紐解いていくことは、そこに百年の物語を見つけ出し、紡ぎ上げることと同義です。とても自然な成り行きで三世代のヒロインが誕生しました。小さな積み重ねがやがてダイナミックな展開をもたらすのは、英語学習も連続テレビ小説も同じです。毎日15分だけ、おつき合いいただけましたら幸いです」とコメントしている。

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