約1カ月つづいた緊急事態宣言もようやく解除となった。一応、一息ついたかたちにはなったものの、完全に終息するまでの道のりはまだまだ遠い。外出自粛やリモートワークなどによって、私たちの生活様式や人間関係も大きな変化を促されたが、それは今後も続いていくことだろう。

そこで今回は、マイナビニュース男女会員512人に「外出自粛の影響による人間関係の変化」をテーマにアンケートを実施。急な環境の変化から、人間関係にはどのような変化があったのか?

ポジティブなものとネガティブなもの、それぞれを聞いてみた。今回紹介するのは、【ポジティブ編】を紹介していく。

  • 外出自粛で変わった人間関係〜ポジティブ編〜

    外出自粛で変わった人間関係〜ポジティブ編〜

Q.外出自粛の影響から、人間関係に変化はありましたか?

  • Q.外出自粛の影響から、人間関係に変化はありましたか?(n=511)

    Q.外出自粛の影響から、人間関係に変化はありましたか?(n=511)

Q.どういった人間関係に変化を感じたかを教えてください(複数選択可)

  • Q.どういった人間関係に変化を感じたかを教えてください(複数選択可)(n=326)

    Q.どういった人間関係に変化を感じたかを教えてください(複数選択可)(n=326)

→ 全体の6割以上が外出自粛で人間関係に変化があったと感じ、なかでも「仕事での人間関係」の変化が多かった

調査の結果、アンケート会員のうち、外出自粛で人間関係に変化があった人は63.7%となった。最も変化を感じたと思う人が多い人間関係は、「仕事での人間関係」が57.4%という結果に。

最も「ポジティブ」に変化したものは、「家庭での人間関係」

Q.最も「ポジティブ」に変化したと感じた人間関係を教えてください

  • Q.最も「ポジティブ」に変化したと感じた人間関係を教えてください(n=326)

    Q.最も「ポジティブ」に変化したと感じた人間関係を教えてください(n=326)

→ 3割以上が「家庭での人間関係」がポジティブになったと感じている

約3分の1となる33.4%が、「ポジティブに変化したものはない」と回答。一方で、31.0%の人が「家庭での人間関係」がポジティブに変化したと回答している。以下、「仕事での人間関係」(19.0%)、「友人との人間関係」(12.0%)と続くが、「恋愛での人間関係」がポジティブになったと答えた人は4.6%とごく少数だった。

外出自粛で「家庭」でのコミュケーションの機会が増え、より絆が深まった

Q.ポジティブに変化したと感じた人間関係について、具体的なエピソードを教えてください

■「家庭」

55歳女性「配偶者が家でのテレワークなので、いざとなったら頼れる。育児の心理的負担が減った」

62歳男性「普段はなかなかできない断捨離をやることで整理整頓ができ、家族との関係もよくなりました」

53歳男性「子どもと会話をする回数が増え、絆が深まったような気がする」

30歳女性「帰省できずになかなか会えない家族と、以前より頻繁にメールや電話のやりとりをすうようになった」

46歳男性「家事手伝いができた。家の周りを妻と散策できた。子どもとの会話が増え、一緒に食事がとれました」

68歳男性「家族で協力しようという意識が強まったように感じます。外食をせず、必要以外の外出も控え、家で過ごす日々。『家族』で『家』だからできることです。先が見えませんが、災害時の避難生活とは違うので精神的には全然大丈夫」

■「仕事」

56歳男性「苦手な同僚のくだらない話に付き合わなくて良くなって、正直せいせいしている」

61歳男性「普段一緒に仕事をしない上司と多く仕事をすることになり、人となりが良く理解出来た」

54歳女性「リスクがある中での仕事なので、情報を共有したり、仲間意識が高まった気がする」

61歳男性「対人関係が苦手なので、人とあまり接触せずに仕事を進められて精神的に気分が楽になった」

■「友人」

38歳女性「たまにしか連絡をとらなかったが、在宅時間が増え、以前よりメール等で連絡を取り合うようになった」

64歳男性「友人たちと飲みに行く回数も減り、会話だけで連絡を取り合う機会が増えた。いろんなことが聞けたり話したりと、違う一面が知れてよかった」

38歳男性「何年も連絡を取ってなかった幼なじみと久々に連絡を取るようになり、電話が長くなり、最大で17時間話し込んだりもした。直接は話しづらいことも言えるようになり、すごく理解し合える仲になった」

■「恋愛」

47歳男性「恋人と会える回数が減ったが、今まで以上にお互いを大切にするようになった」

29歳女性「同棲中なので、お互いが自粛でストレスがあるなか過ごせたのは、嫌なこともあったが、一緒に試練を乗り越えて、関係は深まった気がしてポジティブに感じる変化だった」

40歳女性「会えない期間が長くなり、今までにないくらい会っていない。電話は毎日しているが、こんなことはこの10年で初めて。でも、何かの歌の歌詞ではないが、会えない時間がさらに愛を育てていることを実感している」

45歳男性「ガードが堅かったのに、結婚に向かって進みそうだ!」

それぞれの人間関係がポジティブに変化した理由としては、以下のものが印象的だ。

「家庭」 "一緒に過ごす時間や会話が増えた""絆が深まった""より理解しあえた"

「仕事」 "気を遣わずに済む""効率が上がった""仕事相手を理解する機会になった"

「友人」 "メールやLINEなど連絡の頻度が増した""だらだらとした付き合いがなくなった""友人の新たな一面が知れた"

「恋愛」 "会えないことでより愛が深まった""お互いを大切に思えた"

「家庭」に関しては、一緒にいる時間が増えたことで互いを思いやる気持ちが増し、家族のあり方そのものを見つめ直す良い機会になっていることがうかがえる。

また「仕事」「友人」「恋愛」では逆に、一緒に過ごす時間が激減したからこそ、これまでの仕事の進め方や相手との関係性がより「ポジティブ」なものに変化した、という意見が多い。

外出自粛という"逆境"にあって、人間関係をより良いものにできたという今回の【ポジティブ編】だが、あなたの身の回りではどうだろうか。次回は【ネガティブ編】として、人間関係がむしろ悪化したという人の声を聞いてみよう。

調査時期: 2020年5月20日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 512人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません