• 密着したオルタスジャパンの榎本雪子ディレクター

あらためて、今回の番組の見どころを聞くと、「一見“普通”の家族の生活を淡々と映しているんですが、母親が2人いて食卓を囲んだり、自分の子供ではない子と公園で一緒に遊んだりというのは、よく考えると異様ではあるんですよ。だから、“普通”って一体何だろうと考えさせられると思います」と予告。エンディングに登場する、西山家ならではの「母の日」の光景にも注目だ。

「今は、新型コロナウイルスの影響で家族と過ごす時間が多いと思いますし、一緒にいすぎて『コロナ離婚』なんて言葉も聞きますけど、番組の冒頭と最後まで見終わったときの“家族”というもののイメージが、変わるのではないでしょうか」と話す榎本Dに、今回の撮影を通して「家族とは何か?」という質問を投げかけてみた。

しばらく考えた後、出てきた回答は「一緒にいたいという努力をお互いにしている関係…ですかね」。

「嘉克さんは2人に対して、出かけるときと帰ってくるときに必ずそれぞれハグをして、コミュニケーションを取っているんです。それに奥さんたちは、自分と関係ないはずの夫婦ゲンカにも向き合っている。いろいろ面倒なことはあるけど、一緒にいたいから、そういうことに労力を使うことができる人たちなんだと思います」と分析した。

その上で、「西山家にはこういう家族の光景がありますが、この形を推奨するために作った番組ではありません」と強調。「特殊な家族の形ではありますが、そこで暮らしている一人ひとりの生き様を通して『家族とは何か』『幸せとは何か』ということを、あらためて考えるきっかけになればうれしいです」と話している。