京阪電気鉄道は12日、同社の3000系全編成(8両編成×6編成)の6号車に新造した「プレミアムカー」を組み入れ、2021年1月からサービス開始(予定)し、昼間時は原則としてすべての特急で「プレミアムカー」サービスを提供すると発表した。運転本数拡大にともない、ホーム上にキャッシュレスの座席指定券発売機も設置する。

  • 3000系「プレミアムカー」は2021年1月からサービス開始予定

3000系の「プレミアムカー」サービスは、同社における「プレミアムカー」サービスの象徴として、「金色の扉の先がプレミアム」といった共通のブランドイメージと提供価値を有する特別車両とする。原則として8000系「プレミアムカー」の機能とデザインコンセプトを踏襲するが、変更点もあるとのこと。

内装は出入口扉を3000系一般車両と共通の両開き構造とし、全座席の側窓形状を統一。座席配置は最適化によって前後間隔が拡大され、8000系の1,020mmに対し、3000系では1,040mmとした。座席はさらなる座り心地の向上をめざし、クッションを調節。両端部の壁とエントランス部のガラス仕切り壁の構造を見直し、従来は壁面テーブルやインアームテーブルを設置していた座席にも大型テーブルを設置する(一部座席除く)。8000系「プレミアムカー」と同様、微粒子イオンで車内の空気を浄化する「ナノイーX」発生装置を搭載する。

  • プレミアムカー外装(上が3000系、下が8000系)

  • 3000系「プレミアムカー」の内装

  • 扉付近に設置される行先表示器

  • 行先表示器の表示イメージ

外装においては、行先表示器に複層ガラスの層間に液晶ディスプレイを内蔵した「infoverre Windowシリーズ Barタイプ」を採用。車内の案内表示器にも「infoverre」を採用した。「infoverre Windowシリーズ Barタイプ」は、行先表示器と側窓ガラスが一体となるソリューションによって省スペース化を実現し、より快適な車内空間と、液晶ディスプレイならではの高精細な案内表示を提供するという。

2021年1月に予定される3000系「プレミアムカー」サービスの開始後、原則として昼間時におけるすべての特急で「プレミアムカー」サービスを提供する(1時間あたり上下6本ずつ)。3000系「プレミアムカー」の座席数は40席(2列+1列)となる。

キャッシュレス・プレミアムカー券発売機(仮称)は、特急停車駅以外からの乗換え時に、プレミアムカー券またはライナー券をより簡単に購入できるように、特急停車駅のホーム上(プレミアムカー乗り場付近)などに設置される。多言語(日・英・中・韓)に対応するとともに、クレジットカード(主要ブランド)・「PiTaPa」をはじめとする各種交通系ICカード・電子マネー・QR決済といった多様な決済手段(現金での購入は不可)を利用可能とする。