バリエーション:フィットは選択肢豊富、ヤリスには飛び道具が!

1.5リッターHV、1.5リッターガソリン(6MTあり)、1.0リッターガソリンの3種のパワートレーンに「Z」「G」「X」グレードを持つヤリスに対して、1.5リッターHV、1.3リッターガソリンの2種のパワートレーンと「ベーシック」「ホーム」「ネス」「リュクス」「クロスター(SUV的なスタイル)」の各グレードを持つフィット。2トーンカラー(アクセントも含む)など、ボディカラーの数も入れた選択肢の豊富さでは、フィットに分がある。価格はヤリスが139万5,000円~249万3,000円、フィットが155万7,600円~253万6,600円だ。

  • トヨタの「ヤリス」
  • ホンダの「フィット」
  • ホディカラーのラインアップ(左がヤリス)。かわいげのある見た目であるにもかかわらず、「フィット」のカラーバリエーションは意外に渋い

ただしヤリスには、「東京オートサロン2020」でワールドプレミアとなった「GRヤリス」という“飛び道具”がある。272psの1.6リッタータボエンジン、6MT、フルタイム4WDシステムを3ドアボディに搭載し、「WRC」(世界ラリー選手権)で勝つために開発したホモロゲーション(FIA公認レースに出場する資格を得るための量産車)モデルだ。カタログの価格は396万円~456万円と別格だが、こうしたモデルを望むユーザーにはバーゲンプライスなのかもしれない。

  • トヨタの「GRヤリス」

    この手のクルマが欲しい人にとって、「GRヤリス」はお買い得な商品かも?

ちなみに両車の受注台数だが、発売から1カ月の時点でヤリスは約3万7,000台、フィットは約3万1,000台だった。

まとめ:キャラは正反対、己を知れば迷う心配なし!

コンパクトなボディに欧州車のようにスポーティーな走りと世界レベルの好燃費を盛り込んだ体育会系のヤリス。かたや、幅広いユーザーに受け入れられるよう使いやすく心地よい内外装と走りを実現した癒し系のフィット。同じクラスながら、2台が持つキャラクターは正反対と言っていいほどだ。性能面ではなく、そのどちらが自分または同乗者の好みに合致するかを考えれば、選ぶべきクルマは簡単に見つけられるだろう。