普段何気なく購入している食材ですが、「うちは周りと比べて、食費がかかり過ぎ?」と気になったことはありませんか。他の家庭は、毎月食費にどのくらいかかっているものなのでしょうか。そこで本稿では、最新版の食費のデータを用い、世帯人員別の平均額をご紹介するとともに、家族の人数と食費の関係について考察してみました。また、食費を節約する5つのポイントもあわせて解説しています。

  • 食費の平均はいくら?

世帯別「食費の平均額」は?

まず、最新版の食費の平均データを見てみましょう。総務省統計局の「家計調査 家計収支編 2018年」によると、単身世帯、2人以上世帯の食費の平均は以下のような結果となりました。

<単身世帯>

単身世帯の1ヶ月の食費は、平均40,026円です。そのうち、外食は10,653円、酒類は1,704円ですので、外食や酒類を除いた純粋な食費は、27,669円となります。外食は、食費全体の約27%を占めていることがわかります。なお、単身世帯の1ヶ月の消費支出(社会保険料や直接税を除く、生活を維持するために行う支出)の平均は162,833円で、そのうち食費は約25%となっています。

次に、単身世帯のうち勤労者世帯のみのデータを見てみると、1ヶ月の食費は44,606円でした。外食は16,914円、酒類は1,988円で、外食と酒類を除く食費は25,704円となりました。外食の割合は、食費全体の約38%にのぼっています。ちなみに、1ヶ月の消費支出は178,801円で、そのうちの食費は約25%を占めています。

<2人以上世帯>

では、2人以上世帯の食費はどうでしょうか。同調査から、世帯人員別の1世帯あたりの1ヶ月の食費を抜き出し、家族の人数と食費の関係について考えてみました。

●2人世帯
食費……65,452円(消費支出255,165円の約26%)
外食……9,230円
外食を除く食費……56,222円
食費に占める外食の割合……約14%
1人あたりの食費……32,726円

●3人世帯
食費……75,063円(消費支出292,340円の約26%)
外食……12,276円
外食を除く食費……62,787円
食費に占める外食の割合……約16%
1人あたりの食費……25,021円

●4人世帯
食費……82,406円(消費支出325,690円の約25%)
外食……16,394円
外食を除く食費……66,012円
食費に占める外食の割合……約20%
1人あたりの食費……20,602円

●5人世帯
食費……91,210円(消費支出341,616円の約27%)
外食……17,559円
外食を除く食費……73,651円
食費に占める外食の割合……約19%
1人あたりの食費……18,242円

●6人以上世帯
食費……99,234円(消費支出346,112円の約29%)
外食……17,127円
外食を除く食費……82,107円
食費に占める外食の割合……約17%
1人あたりの食費(6人世帯として計算)……16,539円

1カ月の食費や外食費など、ご自身の世帯と比べてどうでしょうか。このデータからわかることは、家族の人数が多くなるほど食費は上がり、消費支出に対する食費の割合も高くなるということです。

食費に占める外食の割合は、家族の人数が多くなるほど上がり(単身世帯を除く)、4人世帯で約20%となりましたが、それ以降は転じて割合が低くなっていきました。また、家族の人数が多くなるほど、1人あたりの食費は低くなりました。

2人世帯では、1人あたり約3万2,000円の食費が、6人以上世帯では1人あたり約1万6,000円と約半分になっていました。

つまり、家族の人数が増えるほど食費は高くなっていきますが、一人あたりの金額は低くなるため、単純に数倍になっていくわけではないことがわかります。とはいえ、家族が増えれば食費がかさむことは事実です。では、食費を抑えるためにはどうすればいいのでしょうか。

食費を今すぐ節約する5つのポイント

1.予算を決める
食費にお金を使い過ぎないようにするには、1ヶ月の予算を設定し、その範囲内でやりくりするのが最も効果的です。さらに、その予算を週ごとに振り分ければ「1週間で○○円使える」と意識しながら買い物ができます。

ちなみに、食費以外にも、交際費や娯楽費など毎月変動する支出項目には、同様に予算を設けると、家計をうまくコントロールできます。

2.外食の回数を決める
外食の回数が多いために食費がかさむ人もいるでしょう。いきなり外食をゼロにするのは難しいかもしれませんが、外で食事をする回数を決めることで、お金の使い過ぎを防ぐ効果があります。「外食は月〇回まで」とルールを設定し、その中で楽しみましょう。

基本的にいつも外食という人は、まずは週1回、自炊の日を決めてはいかがでしょうか。慣れてきたら徐々に自宅での食事を多くしていくと、過度なストレスを感じず節約ができます。

3.飲み物にかけるお金を意識する
食事だけでなく、飲み物にかけるお金にも注目してみましょう。毎日のようにカフェに行くのが習慣になっていませんか。気分転換や休憩の時間は大切ですが、もし食費を節約したいなら、頻度を落としてみましょう。たとえば、会社の昼休みに毎日カフェに行っているなら、2、3回に一度はオフィスで飲むようにしてはいかがでしょうか。

また、コンビニも同様です。ペットボトルなどの飲み物を買うため、コンビニ通いの習慣がないでしょうか。コンビニは便利ですが、やはりスーパーなどより高くつきます。

通勤にペットボトルが欠かせない人は、コンビニで都度買うのではなく、スーパーで安くまとめ買いしておきましょう。コンビニの半値くらいで買えることもあります。家で飲み物を用意して水筒で持参すれば、さらに飲み物代を節約できます。

4.予定外のものを買わない
食費を無駄使いしないためには、基本的に、予定していた食材以外は買わないことです。たとえば「安いから」という理由で予定外のものを大量に購入しても、使い切れなければ、結果的にロスを生んでしまいます。

また、特に欲しくないけれど、新作のお菓子などを「ついで買い」していることはないでしょうか。食費の予算内に収まる程度ならいいですが、何度も繰り返すと、「しなくてもいい買い物」による出費が大きくなりかねません。食材は、ひとつの値段は小さいですが、積み重なるとそれなりの金額になることを忘れないようにしましょう。

5.自炊は食材宅配サービスから始めるのもおすすめ
食費を節約するために自炊をしたくても、習慣がないとなかなか重い腰が上がらないものです。そういう場合は、食材宅配サービスから始めてみてはどうでしょうか。自分で買い物をしたり献立を考えたりしなくても、レシピ付きの食材が届き、家で簡単に調理することができるのでおすすめです。

食費は工夫次第で大きく減らせる

平均的な家庭と比べて、ご自身の家庭の食費はいかがでしたか。食費は、基本的には家族の人数が増えるほど高くなりますが、外食や出来合いの食事が多い家庭は、世帯人数が少なくても食費が高額になります。

食費は工夫次第で大きく減らすことが可能な支出項目です。まずは栄養バランスが最も大事なのは言うまでもありませんが、外食やカフェの回数を減らす、必要ないものは買わない、など少し意識するだけで、年間では大きな金額が節約できるはずです。

武藤貴子

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中