シンガーソングライターの宇多田ヒカルが、俳優・中村倫也主演の日本テレビ系ドラマ『美食探偵 明智五郎』(12日スタート、毎週日曜22:30~)の主題歌を書き下ろしたことが6日、明らかになった。宇多田が同局のドラマに主題歌を提供するのは、初めてとなる。

宇多田ヒカル

主題歌のタイトルは「Time」。宇多田は、東村アキコ氏の原作マンガを読んだ上で制作したという。

ドラマ第1話の完成版とともに主題歌を聴いた中村は「ドラマのエンディングで、主題歌の最初のイントロの音が鳴った瞬間、そこはかとない切なさを感じて、『あれ? 今、泣きそう……俺』と。なぜだろうと思ったら『優しいんだな、この歌』と気づきました」とコメント。「このドラマがどういう風にラストを迎えて、最終話のエンディングで流れるこの曲がどういう意味合いを持って聴こえてくるのか…。僕自身すごく楽しみです」と期待を寄せている。

この楽曲は、12日の初回放送で初公開。5月8日に、楽曲のフル音源配信がスタートする。

中村と荻野哲弘プロデューサーのコメント全文は、以下のとおり。

■中村倫也
宇多田さんに主題歌を歌っていただけると聞いて、すごくうれしくテンションが上がりました(笑)。曲は、ドラマ第1話の完成版とともに聴かせていただきました。ドラマのエンディングで、主題歌の最初のイントロの音が鳴った瞬間、そこはかとない切なさを感じて、「あれ?今、泣きそう……俺」と。なぜだろうと思ったら「優しいんだな、この歌」と気づきました。
今回のドラマは、特別な人たちではなく、他人事には感じられないような、生活感のある人たちが事件を起こす話。曲を聴いて、そういうところに優しいしずくが“ぽちゃん”と垂れたように感じました。“寄り添ってもらいたいもの”や“甘えたいこと”など、大人の色々な苦労を分かち合える優しさのようなものが感じられて、引き込まれるなと…。 このドラマがどういう風にラストを迎えて、最終話のエンディングで流れるこの曲がどういう意味合いを持って聴こえてくるのか……。僕自身すごく楽しみです。

■荻野哲弘プロデューサー
この度、あの宇多田ヒカルさんに、このドラマの主題歌を書き下ろしていただけたことは、この上なく光栄に思っています。
実は、宇多田さんに主題歌をオファーして以来、新しい脚本が上がって来るといつも、宇多田さんの過去の楽曲を聴きながら読み込んで参りました。
なので、初めて楽曲のデモを拝聴した時は、神秘的なイントロからぐんぐん広がっていく新しい宇多田さんの世界に完全に飲み込まれてしまいました。
聴けば聴くほど、ドラマ『美食探偵 明智五郎』の登場人物たち、明智しかりマリアしかり殺人者たちしかりの傷ついた“心の内”に寄り添うと共に、前を向き続けることに疲れた現実を生きる私たちの背中を優しく押してくださる楽曲であるという思いを強くしております。