4月になると新社会人が入社してくるという職場も多いはず。期待に胸膨らませた新人たちを育成するのもビジネスパーソンの重要な職務なのだが、一日でも早く「戦力」として育ってほしいのが指導する側の本音ではないだろうか。

ただ、いろいろと教えるにしても、教えてもらう側にやる気がなかったり、そもそも資質が著しく欠けていたりするようでは、せっかくの指導も無駄になってしまう。では育成を担当する社会人の先輩たちが、新入社員に最低限備えておいてほしいと思っている資質は何だろうか。社会人のマイナビニュース会員312名に聞いてみたので紹介しよう。

  • 入社する新社会人に備えておいてほしいと思うこととは?

    入社する新社会人に備えておいてほしいと思うこととは?

Q. 入社する新社会人に「これだけは備えておいてほしい」と思うことは何ですか?

1位: コミュニケーションスキル(24.0%)

2位: 社会人としての礼儀やマナー(20.5%)

3位: 協調性(15.7%)

4位: 積極性(13.1%)

5位: 謙虚さ(12.5%)

コミュニケーションスキル

・「人と話すのが基本の仕事だから」(男性/サービス/営業関連)
・「コミュ障でも、挨拶がきちんとできるようになってほしいです」(女性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「コミュニケーションスキルさえあれば、あとは自然と身につくと思うので」(女性/教育/専門サービス関連)
・「さまざまな年齢の社員がいるので、年代が違う人と会話ができないと困る」(女性/教育/事務・企画・経営関連)
・「必要な知識やスキルは入社してからでも十分得ることはできるが、コミュニケーションスキルは天性のものだと思うから」(男性/不動産/営業関連)
・「パソコンやスマホなどのデジタルデータやスキルも必要だが、まずは人と向き合い、異なる意見に触れることで『他人は自分と違う』ということを学んでほしいため」(男性/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)
・「仕事で重要なのは情報の共有である。社員同士のコミュニケーションを積極的に取って協力しあいながら、タイトなプロジェクトの遂行が実現できる」(男性/サービス/IT関連技術職)

社会人としての礼儀やマナー

・「礼儀やマナーがなっていない社会人が昨今増加傾向にあるため」(女性/サービス/事務・企画・経営関連)
・「礼儀やマナーがなってないと、こちらも教えようという気にならない」(男性/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)
・「人間関係を築く上で大事なことだと思うから」(女性/その他/その他・専業主婦等)
・「お客様相手の仕事なので、言葉遣いや礼儀が最低限身についていないと困る」(女性/アウトソーシング/事務・企画・経営関連)
・「社会人として、会社の人間として見られていることをしっかり把握し、立場をわきまえた立ち回りをしてほしい」(男性/総合商社/事務・企画・経営関連)
・「相手を思いやる気持ちにつながるからです」(男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

協調性

・「我が道を行く人が多いから」(男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「仕事はチームワークが大事だから」(男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「協調性があれば多少の知識不足は覚えればよいことなので、仕事が他の人と円滑に進んでいくと思う」(女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「今それで苦労しているから」(男性/医療・福祉・介護サービス/公共サービス関連)

積極性

・「積極的であれば、仲間から助けてもらえるし、仕事を覚えるのも格段に速くなると思うから」(男性/その他金融/営業関連)
・「失敗を恐れずに頑張ってほしいから」(女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「自分で考えて行動しないと成長しないと思うため」(男性/流通・チェーンストア/IT関連技術職)

謙虚さ

・「高慢な人がいてムカついているから」(女性/専門店/販売・サービス関連)
・「前の社員が、調子に乗り出すと社会人としての心構えを無視して行動するような子だった」(女性/医療・福祉・介護サービス/事務・企画・経営関連)
・「謙虚な気持ちがあれば、自然と周りから学ぶことができ、たくさんのものを身につけられると思うから」(女性/官公庁/事務・企画・経営関連)
・「謙虚さや素直さがなければ、全く伸びないケースが多いから」(男性/その他メーカー/営業関連)

総評

1位となったのは「コミュニケーションスキル」(24.0%)だった。顧客や取引先など社外の人と接する仕事はもちろんのこと、社内においても情報共有する上で基本となるのがコミュニケーションであり、仕事の知識やスキル以前に身につけておいてほしいと考えている先輩社員が多いことがうかがえた。

2位には「社会人としての礼儀やマナー」(20.5%)がランクインした。社外の人からは、その会社の人間として見られることから、人と接する上で礼儀やマナーは必須と考える先輩社員も多かった。また、実際に礼儀やマナーがなってない社員に不満を抱く声もあった。

3位は「協調性」(15.7%)。会社において仕事は一人ではできない。同僚や先輩など、チームで協力し合って進めていく必要があるため、協調性が重要視される傾向が強いようだ。

調査時期: 2020年3月18日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 312名
調査方法: インターネットログイン式アンケート