45年もの歴史を誇る長寿特撮「スーパー戦隊シリーズ」の第44作『魔進戦隊キラメイジャー』は、文字通り"キラキラ"と輝く魅力を備えた5人の若者たちが、地球を汚して人々から希望と輝きを奪うヨドン軍を相手に、正義の戦いを繰り広げる物語である。

  • 水石亜飛夢(みずいし・あとむ)。1996年生まれ、神奈川県出身。2012年、舞台『ミュージカルテニスの王子様2ndシーズン』で俳優デビューを果たし、深夜特撮ドラマ『牙狼<GARO>-魔戒の花-』(2014年)でクロウを演じて特撮ファンから注目された。また『仮面ライダージオウ』(2018年)では第5、6話でアナザーファイズ/佐久間龍一を演じている。撮影:大塚素久(SYASYA)

『キラメイジャー』単独インタビューの今回は、イケメン人気アクション俳優としてスポットライトを当てられるキラメイブルー/押切時雨を演じている水石亜飛夢にご登場願った。頭脳明晰、沈着冷静、クールでストイックなたたずまいが印象的な時雨だが、実際の水石は気さくな笑みを浮かべつつ、時折真剣な表情で時雨を演じるにあたっての考え方などを話してくれた。

――すでに確かな実績を持ち、多くの舞台や映画、ドラマに出演してきた水石さんですが、今回『キラメイジャー』のレギュラーに決まったときの心境はいかがですか?

子どものころからずっと『仮面ライダー』と『スーパー戦隊』を観て育ってきましたので、俳優になったからには、ヒーローになりたい!とずっと夢見ていました。これまでにも何度かオーディションを受けていて、年齢もそろそろ"上"のほうになってきたところ、今回のキラメイブルー/押切時雨役をいただきました。僕としては、ついに"念願"が叶ったという気持ちで、スーパー戦隊ヒーローになることができて感謝しかありません。

――水石さんが子ども時代、憧れていたヒーローは誰でしたか。

スーパー戦隊だと『未来戦隊タイムレンジャー』(2000年)や『百獣戦隊ガオレンジャー』(2001年)が大好きでした。仮面ライダーは『仮面ライダークウガ』(2000年)、『仮面ライダーアギト』(2001年)、『仮面ライダー龍騎』(2002年)をよく観ていましたね。『クウガ』で特に印象的だったのがEPISODE48「空我」の最後のほう、五代雄介とン・ダグバ・ゼバ(人間態)が雪山で戦うシーンです。当時4歳だったんですが、お互い素手で殴り合って、雪の上に血が飛び散ったりして「あわわわ……」とすごく怖がっていた思い出があります。

――キラメイブルー/押切時雨とは、どういった人物なのですか。

昔ながらの"役者さん"ですね。肩書は「イケメン人気アクション俳優」なんてイマドキ感があるんですけど、無骨な雰囲気の漂う、古き良き時代劇映画で主演を張っている二枚目俳優の方々をイメージして演じています。時雨には「俳優」としての顔、「ヒーロー」のみんなと一緒にいるときの顔、そして誰にも見せていない「素」の顔があるようなんです。

――外では見られない「素」の時雨というのは少しミステリアスで、興味をひきますね。

キラメイジャーはいろいろな分野で「キラキラしている」人材が集められていて、みんな何かに秀でている「人間としての得点が"高い"」ところから始まっているんです。でもストーリーが進んでいくうちに、みんなの"人間味"のある部分がだんだん見えてくる。荒川(稔久)さんが書かれる『キラメイジャー』のシナリオで、各キャラクターの人間味がどんどん掘り下げられていきますから、毎回の展開を楽しみにしていてほしいです。