――安田さんは「空気が読めない時がある」と以前コメントしていましたが、周囲をよく見られてるんですね。

安田:どうなんでしょうね(笑)。

浜辺:私自身も空気に敏感な方じゃないから…。

安田:お互いKYなのかもしれないね(笑)。

浜辺:もしかしたら、そうかもしれないです(笑)。

――浜辺さんは現在、19歳ですけど、安田さんが19歳のときには何をされてましたか。

安田:19歳は大学1年生のときで、ちょうどTEAM NACSに出会う前ですね。お芝居をはじめた頃です。

――ご自身の19歳のときから見て、浜辺さんの姿はいかがですか。

安田:でも、同じ土俵で同じ職場なので、良い意味で年齢というもので判断してないんですよね。いちドラマの主役の方だっていう。同じ役者さんとして一緒の仕事をしているという感覚の方が強いかな。

■もし時を戻せるとしたら…

――そうなんですね。本作では「時を戻すことができました。アリバイは崩れました」が決めゼリフとして登場しますが、お2人は時を戻せるとしたらいつに戻りたいですか。

安田:戻りたくないですね(キッパリ)。「あのときああすればよかった」というのはいっぱいあるけど、(時を戻せて)そのときの楽しくなかったことはクリアにできても、そこで味わった楽しさも違うものになってるかもしれないし。

失敗を取り返したいとは思うけど、失敗をしないようにすると、その先にあった楽しさも得られなかったかもしれないですから。

浜辺:私は時を戻してそこから全部やり直すのは絶対嫌なんですけど、一般の学生生活を1週間だけやる、みたいなことはやってみたいです。撮影現場としてちょっと借りるくらいで、大学のキャンパスに行ったこともないですし。

隣の芝生は青いじゃないですけど、やっぱり楽しそうに見えちゃうので。大変だと思うんですけど、経験してみたいです。

安田:でも振り返ると、(学生生活は)やっぱり楽しいよ。

浜辺:1週間、2週間くらいだけ、やってみたいですね。

――それでは最後に、ドラマで特に見てほしいところをお聞かせください。

浜辺:私の役はとにかくアリバイを楽しく崩す子なので、視聴者の方にも楽しんでミステリーを解決していく様子を見ていただけるんじゃないかなと。重たくはなく、クスッと笑えるようなユーモアがあるような毎週見たくなるようなドラマになっていると思います。

そしてトリックがすごく突拍子もなくて、予想がつかない展開になっているので、ぜひ期待して見ていただけたらなと思います。

――安田さんはいかがでしょうか。

安田:(浜辺さんの)おっしゃる通りでございます(笑)。

  • ■『アリバイ崩し承ります』(テレビ朝日系/2月1日スタート、毎週土曜 23:15~)
    原作は、トリックの名手・大山誠一郎氏の同名小説。祖父の後を継いで時計店を営む若き店主・美谷時乃(浜辺美波)が、「時を戻すことができました。アリバイは、崩れました」を決めゼリフに、時計修理と平行して事件の真相を解明していく。時乃の営む時計店の裏にある母屋に下宿する、左遷されてきた警察キャリア・察時美幸(安田顕)は、こっそり捜査情報を流して時乃にアリバイ崩しを依頼、ブツブツ言いながらもいつの間にか常連に。時乃と察時は図らずしもバディーとなる。

■浜辺美波
2000年8月29日生まれ。石川県出身。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションニュージェネレーション賞受賞。2016年、『咲-Saki-』(MBS)で連続ドラマ初主演を務め、2017年公開の映画『君の膵臓をたべたい』で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞、第42回報知映画賞新人賞などを受賞した。近年はドラマ『ピュア! ~一日アイドル署長の事件簿~』(2019年 NHK)、映画『センセイ君主』(2018年)、『屍人荘の殺人』(2019年)など数多くの作品に出演。

■安田顕
1973年12月8日生まれ。北海道室蘭市生まれ。演劇ユニット「TEAM NACS」メンバー。舞台、映画、ドラマなどを中心に全国的に活動。2011年には、実父とのやりとりをつづった『北海道室蘭市本町一丁目四十六番地』も発刊。近年は映画『愛しのアイリーン』(2018年)、ドラマ『俺の話は長い』(2019年 日本テレビ系)、連続テレビ小説『なつぞら』(2019年 NHK)など数々の話題作に出演し、硬派な役から個性的な役まで幅広く演じている。