フリーターをしている人も税金や社会保険料の支払いが必要です。知っておかないと損することもあるので、最低限知っておきたい社会保険料や税金のことをお伝えします。

  • フリーターの税金や社会保険料はいくら?

    フリーターの税金や社会保険料はいくら?

フリーターとは

フリーターには、厳密な定義はないそうですが、総務省の「労働力調査」では「年齢が15~34歳のパート・アルバイト、及びその希望者で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚」と定義されています。パート・アルバイトだからといって、納税義務がないわけではないので、税金や社会保険料の支払いルールを確認しておきましょう。

納める税金

・所得税

年間の収入が103万円を超えると所得税が発生します。多くの場合、勤務先の会社で年末調整を行いますから、それで納税は完了します。しかし、複数のアルバイトを掛け持ちしているような場合は、確定申告が必要なケースもあります。

アルバイトを掛け持ちしている場合、メインの勤務先で年末調整を行います。メインかどうかの判断は勤務先に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出しているかどうかです。この申告書は1カ所にしか提出できませんから、申告書を提出している勤務先がメインとなります。

メイン以外の勤務先については、年末調整できず基本的には確定申告を行います。例外はありますが、確定申告が必要な人は下記の条件に当てはまる人です。

(1)メインとサブ、2カ所以上から給与の支払いを受けている人で、サブの給与収入と給与所得及び退職所得以外の所得の合計が20万円を超える

たとえば、サブのアルバイト給与が年間30万円の場合などです。

(2)1カ所から給料の支払いを受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の合計が20万円を超える

たとえば、給与は1カ所からしかもらっていないけど、ブログ収入やフリマの売り上げで雑所得が年間30万円ある場合などです。

ポイントは、給与は収入、給与・退職金以外は所得で考えることです。所得とは収入から経費等を差し引いた後の金額のことをいいます。

・住民税

住民税が課税される収入金額は、地域によって異なりますが、給与収入のみの場合、年間90万~100万円が課税の目安といえます。たとえば、東京なら、アルバイトの給与が年間100万円を超えると住民税がかかります。住民税は原則、給与から差し引かれます。

・社会保険料

社会保険とは、健康保険、年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険のことをいいます。社会保険は加入の選択肢が複数あり、加入する制度によってサービスが異なりますから、自分のケースを確認しておくことが大切です。

まず、社会保険への加入方法は3通りです。1つ目は勤務先の社会保険に加入する場合です。勤務先の社会保険に加入する条件は、下記(1)と(2)、いずれかの条件を満たしている場合です。

(1)1週間の所定労働時間及び1カ月の所定労働日数が常時雇用者の4分の3以上の場合

(2)所定労働時間が週20時間以上で月額賃金8.8万円以上など5つの条件を満たしている従業員数501人以上の企業の場合

フリーターに関わる社会保険

社会保険料は給与から天引きとなります。では、社会保険のなかでも、フリーターに大きく関係する健康保険、年金保険、雇用保険について、ひとつずつお伝えします。

(1)健康保険

勤務先の社会保険加入の場合は、ケガや病気で仕事を4日以上休み、給与の支払いがなければ賃金の3分の2にあたる金額の手当を受けられる傷病手当金の制度などがあります。

一方、勤務先の社会保険加入の条件を満たさない場合は、家族の扶養に入る方法と国民健康保険に加入する方法があり、いずれの場合も、傷病手当金の制度はありません。家族の扶養に入ると保険料の負担はなく、国民健康保険に加入する場合は、保険料は所得によって異なり、保険料率は各自治体によって異なります。

(2)年金保険

勤務先の社会保険加入の場合は、厚生年金に加入します。厚生年金は国民年金の上乗せですから、老後の年金をはじめ、年金受給の際は国民年金のみ加入の場合より、手厚い保障を受けられます。

一方、勤務先の社会保険加入の条件を満たさない場合は、国民年金のみの加入となり、家族の扶養に入る方法と自ら国民年金に加入する方法があります。家族の扶養に入った場合は保険料の負担はありませんが、自ら国民年金に加入する場合は、国民年金保険料16,540円 (令和2年度)を支払います。

(3)雇用保険

雇用保険は、31日以上雇用される見込みがある、1週間の労働時間が20時間以上あるなどの基準に該当すれば、加入します。手続きは勤務先が行い、手続きが完了すれば、「雇用保険資格取得等確認通知書」が勤務先から交付されます。

保険料は、賃金総額に保険料率をかけた金額になりますが、2019年度の労働者負担分の保険料率は0.3% (一般の事業)なので、健康保険や年金の保険料に比べると少額です。雇用保険に加入することで、退職した時、要件に該当すれば失業給付を受けられます。

手続きは忘れずに

税金も社会保険料も勤務先が手続きを行ってくれるケースなら手間はかかりませんが、自分で行うとなると最初は戸惑うかもしれません。しかし、手続きをしなかったり支払いを忘れたりすると税金に延滞税が加算されたり、社会保険サービスが受けられなかったり、最終的には自分が困ることになりますから、必ず手続きをしておくようにしましょう。