世界中から日本が注目される2020年。海外からのお客さんと食事する機会がある会社員の方もいるのでは? そんなときは思う存分日本の良いところをアピールしたいもの。そこで今回は、「日本の酒情報館」で行われたセミナーに参加して、日本酒を取り巻くあれやこれやを学びつつ、スパークリング日本酒で良い気分になってきた。

  • 日本酒情報館には全国から集められた珠玉の日本酒ラインナップがズラリ

「日本の酒情報館」で"日本酒の今"を知る

このセミナーは、日本酒造組合中央会が運営する「日本の酒情報館」でメディア向けに2019年12月18日に開催されたもの。平成から令和へ、また東京オリンピックを控える2020年へ向かう節目となる2019年を振り返り、日本酒をとりまく背景やトレンドの兆候、今後の展望などが知ることで、来るべき2020年に備えようというイベントだ。

東京メトロ銀座線虎ノ門駅9番出口から徒歩3分、外堀通り沿いにある「日本の酒情報館」は、日本酒・本格焼酎・泡盛の魅力のすべてを「見て・触れて・体験する」ことを通じて世界中の人に知ってもらうことを目的とした施設で、2016年8月にリニューアルオープン。天井にある木桶や、漆器をイメージしているという壁に囲まれた館内は、和風ながらモダンで洒落た佇まい。棚には全国各地から集められた日本酒が70種類以上常備(本格焼酎・泡盛等を含めると100種類以上)されており、しかも、1杯100円から試飲することもできるというから日本酒好きにはたまらない。へえ~こんなところがあったなんて、知らなかった!

イベントの冒頭で挨拶に立った「日本の酒情報館」の館長・今田周三さんによると、情報館に来館する外国人の方は、以前は年間6~700人だったものの、訪日外国人が増えていることもあり現在は2,500人~3,000人に増えているという。決して立地的に目立つ場所にあるわけではないため、それだけ日本酒や焼酎に興味を持ってここを目指して来てくれる外国人の方が多いようだ。また、2019年はラグビーワールドカップが開催されたため、10月以降に来館者が極端に増えたという。

続いて、日本酒造組合中央会の理事・宇都宮仁さんが登壇。2019年は災害によって精米機、お米が浸水したりと日本酒の製造に影響を及ぼしたこと、消費増税などの影響で外食産業が落ち込んだことは、日本酒業界にとって暗い影を落としたという。一方で、輸出の方は増えており、国税庁主催による「日本酒のグローバルなブランド戦略に関する検討会」が行われたりと、新たなステージを迎えているとのこと。また、「日本酒ペアリング」も一般的になってきており、各国の色々な料理と組み合わせたときに美味しいというところを海外に向けてもアピールしているそうだ。

  • 日本酒スパークリングとのペアリングは色々試したくなる

2020年のトレンドについて今田館長は、昨今は日本酒へのアプローチ、求める要素が変わってきていると語る。情報館では3年前から毎年11月にオーガニックな製法で造られた日本酒「BIO(ビオ)酒」を集めて試飲してもらっているとのことだが、今年は例年に比べてかなり飲む人が増えたという。海外でBIOワインが市民権を得て注目されていることが、日本酒にも影響を与えているようだ。2020年には、海外から訪れるお客さんへのアプローチとして様々なことを検討している。オリンピック期間中に情報館と上のフロアを使い、より多くの人に集まってもらえるお酒のミュージアム的な場所を作ったり、夏には例年1日限りだった「日本酒フェア」期間周辺を「ジャパン酒ウィーク」と位置付けて、期間中に各県の酒造組合が主催するイベント等を集合させたお酒の祭りを考えているという。ゆくゆくは世界の人が集まるようなお酒フェスを開催することを目指しているそうなので、期待したいところだ。

  • スパークリング日本酒で乾杯! っていうのが2020年のトレンドになるかも?

瓶内二次発酵のスパークリング日本酒を試飲!

その後、会場ではスパークリング日本酒がいくつか試飲することができた。長野県の限定新商品「真澄 スパークリング Origarami」、大分県の「八鹿 スパークリング Niji」、山形県の「出羽桜 AWA SAKE」、山梨県の「七賢 スパークリング空ノ彩」。どれも一旦できあがったお酒を瓶の中で発酵させる瓶内二次発酵で造られていて、爽やかな香りと豊かな日本酒の旨味が楽しめる。

  • 瓶内二次発酵で造られた日本酒スパークリングはどれも爽やかで女性にも好まれるはず

とくに印象に残ったのが、「七賢 スパークリング空ノ彩」。七賢を代表する純米酒「風凛美山」で仕込んでおり、かなり炭酸が強めに感じられて、口に含んだときのパーっと広がる爽やかさと甘さ、風味の良さが際立っていた。

  • 強めの炭酸が印象的な「七賢 スパークリング空ノ彩」

ドライフルーツや、チーズとマーマレードを乗せたクラッカーはスパークリング日本酒との相性抜群。仕事のちょっとした打ち上げなどに、スパークリング日本酒で乾杯! なんていいかもしれない。2020年は、新しい日本酒の魅力を、我々日本人も知ることができる年になりそうだ。あなたも是非一度、「日本の酒情報館」に足を運んでみてほしい。

●information
「日本の酒情報館」
東京都港区西新橋 1-6-15 日本酒造虎ノ門ビル 1F
開館時間:10~18時
休館日:土・日・祝日・年末年始

著者:岡本貴之

1971年新潟県生まれのフリーライター。音楽取材の他、グルメ 取材、様々なカルチャーの体験レポート等、多岐にわたり取材・ 執筆している。好きなRCサクセションのアルバムは『BLUE』。趣味はプロレス・格闘技観戦。著書は『I LIKE YOU 忌野清志郎』(岡本貴之編・河出書房新社)」