近頃、街を歩いていると"日本酒バル"の看板がよく目に入る。仕事帰りの"ちょっと一杯"に、ビールやワインではなく、最近は日本酒をチョイスしているというビジネスマンも多いのではないだろうか。そんな人はぜひ、2019年4月19~29日まで六本木ヒルズで開催している「CRAFT SAKE WEEK at ROPPONGI HILLS 2019」に足を運んでほしい。開催初日、国内最大級の日本酒フェスである同イベントで美味な酒と食に酔いしれてきたので、その魅力をお届けしたい。

  • 「CRAFT SAKE WEEK at ROPPONGI HILLS 2019」(写真:マイナビニュース)

    「CRAFT SAKE WEEK at ROPPONGI HILLS 2019」(写真:マイナビニュース)

中田英寿が手がける"国内最大級の日本酒フェス"

「CRAFT SAKE WEEK」は、元・サッカー選手の中田英寿氏が代表を務める「JAPAN CRAFT SAKE COMPANY」が手がける"国内最大級の日本酒フェス"で、2016年のスタートから数えて今年は4回目となる。回を重ねるごとに来場者が増え、昨年は11日間で12万人が訪れたという。

  • イベント開始直後に会場はこの客入り

一番の魅力は、全国各地から110もの蔵元が集い、それぞれの名酒を堪能できること。出展蔵元は、350もの酒蔵へ足を運んできた日本酒の専門家でもある中田英寿氏が厳選したもので、いずれも名蔵元が揃い踏みとなっている。また、今年は"日本酒×食"のペアリングにも力を入れており、会場では世界10カ国の味が堪能できるレストランも出店。各日10の蔵元と合わせて、日本酒と世界各国の料理とのペアリングを楽しむことができる。

  • イベント初日の盛況な日本酒ブースの様子

  • 日程別の出展蔵元

イベント初日に登壇した中田氏は「日本酒が日本食にしか合わないというのは思い込みで、世界各国の色々な料理とともに味わうことで新しい発見をしてほしい」と話していた。また「"縄"をテーマにした会場の雰囲気にも注目してください」と語っていたように、会場デザインも見どころのひとつ。

  • イベント初日に登壇した中田英寿氏

デザインは、日本の有名建築家である永山裕子氏が担当し、六本木ヒルズというモダン空間に日本の伝統文化のエッセンスを取り入れた幻想的なアート空間に仕上がっている。アリーナの高さを活かし、570本もの麻縄を張り巡らさせたデザインは、圧巻のひと言。美味な日本酒とともに美しいアート空間にも浸りたい。

同イベントの楽しみ方は、まず「スターターキット」(税込3,500円)を購入。酒器グラスと飲食用コイン11枚がセットになっており、会場内での飲食はこのコインで支払う。足りなくなった場合は、追加コインの「1,500円セット(飲食用コイン10枚)」「3,000円セット(飲食用コイン22枚)」「5,000円セット(飲食用コイン38枚)」も用意されている。

  • 「スターターキット」(税込3,500円)

ちなみに、日本酒のラインナップは日替わりでテーマが設けられており、それが以下となっている。好みの日本酒が飲みたい日に訪れてみるといいだろう。

4月19日 SPARKLING SAKEの日
4月20日 東北の日
4月21日 北陸・信越の日
4月22日 関東の日
4月23日 東海の日
4月24日 関西の日
4月25日 中国・四国の日
4月26日 九州の日
4月27日 SAKE COMPETITION 2018の日
4月28日 SAKENOMY ALL STARSの日
4月29日 チーム十四代の日

名酒と美食のペアリングに感激!

取材当日の初日は「SPARKLING SAKEの日」ということで、それぞれの蔵元から自慢のスパークリング日本酒が振舞われていた。10の蔵元の中から選んだのは、「獺祭(旭酒造/山口県)」と「獅子の里(松浦酒造/石川県)。

  • 「獺祭」を提供する蔵元・旭酒造

まず「獺祭」は、純米大吟醸ならではの澄んだ味わいとほのかな甘味、そして爽やかな炭酸が特徴。とにかく飲みやすく、"日本酒で乾杯"に馴染みがない人でも誰もが満足ゆく美味な一杯と言えるだろう。続いて飲んだ「獅子の里」は、フレッシュな果実香が口の中にふわりと広がる個性派。きめ細かくやわらかな気泡も特徴的で、肉や魚など多彩な料理にもマッチしそうだ。

  • 蔵元自慢の名酒の数々は、特徴や味わいもさまざま

今回は"日本酒×食"のペアリングにも力を入れているということで、日本酒をチビチビと飲みながらフードワゴンが並ぶエリアへ。選んだのは、シンガポール料理「ファイブスターカフェ」の「ペーパーチキン」と、韓国料理「若狭」の「ヤンニョンチキン」。日本酒とシンガポール&韓国料理という異色の共演に思えるが、スパイスがきいた肉々しい2品にもスパークリング日本酒はベストマッチ。まさに一緒に楽しむことで酒と食の双方の旨さを惹きたててくれるような味わいであった。

  • 「ペーパーチキン」(手前)、「ヤンニョンチキン」(奥)

  • 料理や店舗によって、必要なコイン数が異なる

日本酒×ご当地キットカットの新感覚ペアリング!?

会場の一角で「キットカット」がプリントされたラッピングカーも発見。ここは、AIが提案する日本酒とご当地キットカット(15種)の"おすすめペアリング"を楽しめる「ご当地キットカット ペアリング BAR」。

  • 「キットカット」のラッピングカーがインパクト大な「ご当地キットカット ペアリング BAR」

  • 15種のご当地キットカット

設置されたタブレットでAIからの5つの質問に回答すると、その日の150通りの組み合わせの中から「ご当地 キットカット」1枚と日本酒1種類を提案してくれるというものとなっている。その組み合わせ数は、なんと11日間で計1,650通り! ぜひ自分だけの組み合わせを見つけてほしい。

  • 中田氏も日本酒とキットカットのペアリングを堪能

  • このタブレットでAIからの5つの質問に答えると、あなただけのペアリングが提案される

このほか会場では、日本酒の酒器ブランド「しゅきや」の出展、日本酒セラーの展示、さまざまなDJが登場する音楽イベントも開催。日本酒をテーマに、六本木ヒルズならではのハイセンスなひとときを過ごすことができる。

  • 日本酒の酒器ブランド「しゅきや」の商品

初日の来場者数は1万5,000人! 大盛況の幕開けに

人気イベントとあって、開催初日には1万5,000人もの来場者が訪れたそう。イベント開始から随所で行列ができるほどの盛況ぶりで、10の蔵元が販売していたすべての日本酒がイベント終了前に完売したとのことだった。これは、GWも大盛況間違いなし。目当ての蔵元が参加する日は、ぜひ早めに訪れて名酒を堪能してほしい。

  • イベント初日の様子。なんと1万5,000人が来場!

ちなみに、スターターキットで購入した酒器を持参すれば、2日目以降は追加コインの購入のみで飲食が楽しめる。酒好きビジネスマンの皆さんは、会期中に一度ならず何度となくリピートして、美味な日本酒が味わえる貴重なチャンスを楽しみ尽くすべし!

  • イベントで日本酒の魅力を再発見したい

●Information
「CRAFT SAKE WEEK at ROPPONGI HILLS 2019」
期間:2019年4月19~29日
時間:12~21時
場所:六本木ヒルズアリーナ