東武鉄道と東京メトロは19日、東武線・東京メトロ日比谷線相互直通列車に導入する座席指定制列車の運行開始日を2020年6月6日とし、列車愛称名を「THライナー(ティーエイチライナー)」に決定したと発表した。

  • 「THライナー」で使用される東武鉄道の新造車両70090型

「THライナー」は東武線・東京メトロ相互直通運転において導入する初の座席指定制列車となる。通勤・通学や都心への快適な移動ニーズに応えるため、相互直通運転という都心エリアにつながる鉄道ネットワークの優位性を活用し、ニーズの大きい朝および夕夜間に東武伊勢崎線久喜駅から東京メトロ日比谷線の恵比寿駅(下り久喜方面は日比谷線霞ケ関駅始発)まで区間で運行する。

現在、東武線・東京メトロ日比谷線の利用において、東武線内で急行をはじめとする速達タイプの列車を利用する場合、北千住駅などで乗換えが必要となっていたが、「THライナー」は東武線・東京メトロ日比谷線を通して初の速達性列車による相互直通運転でもあり、北千住駅での乗換えなしで快適に利用することができる。

  • 「THライナー」内観

列車愛称名の「TH」には、「東武線(TOBU)と日比谷線(HIBIYA)を結ぶライナー」「東京(都心・TOKYO)とホーム(自宅・HOME)をダイレクトに結ぶ通勤ライナー」との意味が込められている。車両は東武鉄道70000系をベースに新造したロング・クロスシート転換車両70090型を使用。外観は70000系を踏襲しつつ、側面のラインを車体上部に引き上げるスラッシュラインを設け、スピード感と先進性を表現している。

内装においては、ハイバック仕様の座席を採用し、「THライナー」運用時のプライベート性を確保するほか、「TOBU FREE Wi-Fi」を提供し、各座席にコンセント・ドリンクホルダー・荷物フックを用意する。

ロゴは70090型の赤・黒に東京メトロ日比谷線のシルバーを組み合わせ、頭の「T」から終わりの「R」まで1本の白いラインを通すことで、東武線と東京メトロ日比谷線を結び、東武沿線から都心へダイレクトにつながる快適性や疾走感を表現した。

  • 「THライナー」のロゴ

  • 「THライナー」の停車駅

「THライナー」は平日の6時台と8時台に久喜発の上り列車(恵比寿方面)を各1本(計2本)、18~22時台に霞ケ関発の下り列車(久喜方面)を毎時1本(計5本)、土休日の8時台と9時台に久喜発の上り列車(恵比寿方面)を各1本(計2本)、16~20時台に霞ケ関駅発の下り列車(久喜方面)を毎時1本(計5本)運転する予定となっている。