お笑いコンビ・ピースの又吉直樹とアイドルグループ・NEWSの加藤シゲアキがMCを務めるフジテレビのバラエティ番組『タイプライターズ~物書きの世界~』(21日10:53~11:50)では、日本のミステリー界を代表する作家・西村京太郎氏をゲストに迎える。

  • (左から)加藤シゲアキ、又吉直樹、西村京太郎氏=フジテレビ提供

まずは、『十津川警部シリーズ』でおなじみ、現役最高齢89歳のミステリー作家・西村氏に取材を行うべく、湯河原にある西村京太郎記念館へ。作家生活55年の西村氏は、これまでに発表した作品は600を超える。その作品数に又吉は「計算が合わないですね」と驚き、現在も毎年12冊ずつ作品を書き上げていることを知った加藤は「我々はまだ10冊も書いていない」、又吉は「どういうスケジュールでやったらそうなるのかすごく聞きたい」と、西村の元へ向かう。

「西村京太郎記念館」は、2001年開館。入口には、ドラマなどでおなじみの殺人事件の“チョークライン(遺体痕)”や、階段には血痕が残されているなど遊び心満載。殺人事件の現場を再現した鉄道ジオラマや600点を超える著作の展示など、西村氏の作家人生を物語る大切な資料が展示されている。その想像を超える数の作品の前で、西村氏とのトークが繰り広げられる。

サラリーマンから作家になった西村氏だが、そのきっかけは、松本清張の作品を読んで、これなら僕にもできると仕事を辞めた。読むのと書くのとでは大違いだと気付くのは後からで、デビュー間もない頃は社会派推理小説を書くも、2年間全く売れなかったという。「2年間ダメでも、やめようと思わなかったんですね」と加藤。さらに、「自分にも書けるって勘違いしたのって分からなくもない…ちょっと勘違いしないと入れない世界ですよね」と同調する。そんな西村氏が開拓した「トラベルミステリー」という新ジャンルの誕生のきっかけとは…。

西村氏の年間12冊という執筆のペースを聞いた又吉は「僕が年間に食べる牛丼の回数と同じです、だいたい月1回ぐらいなので」と驚き。その又吉が、「同時に進行していると、ごっちゃになりそうじゃないですか?」と西村氏に尋ねると「よく言われます。ストーリーは絶対に混ざらないが、(登場人物の)名前が混ざっちゃう。間違うといけないので、地方の刑事を全員“三浦さん”にしちゃった」というユーモアあふれるエピソードで楽しくトークが進行する。

ほかにも、「年収は7億円!?」「誕生祝のお返しに1000万円の宝石を贈った!?」といった豪快伝説に迫る。本人から豪快伝説にまつわる秘話を聞き、又吉と加藤は「カッコイイ!」と口をそろえる。

この日の放送では、『悪魔の手毬唄』の原作者である横溝正史のファンという作家・道尾秀介も登場。待ち合わせ場所は、横溝正史の大ファンという店主が切り盛りするカフェ&バー『黒猫亭』。怪奇ミステリーの第一人者・横溝正史を愛してやまない、直木賞作家の道尾氏が、昭和モダンな雰囲気のある店内でその魅力を語り尽くす。

(C)フジテレビ