小田急電鉄は13日、ダイヤ改正を2020年3月14日に実施すると発表した。平日朝に運転される各駅停車の10両編成化を推進し、輸送力を増強するほか、土休日の特急ロマンスカーを1本増発し、定員数を踏まえた一部列車の車型変更も行う。
ダイヤ改正は小田原線、江ノ島線、多摩線の全線で実施。平日朝のラッシュ時間帯に各駅停車の10両編成化が進められ、7時55分から8時35分までの間に新宿駅に到着する上り各駅停車は5本すべて10両編成となり、輸送力増強による混雑緩和が図られる。下りの集中混雑区間への列車増発も行われ、海老名駅7時49分発の各駅停車小田原行、新百合ヶ丘駅7時38分発の急行唐木田行を設定。混雑緩和と定時性の向上に努める。
平日夕方に運転される現行の新宿駅17時33分発、急行唐木田行は本厚木行に変更。夕方のラッシュ時間帯に下り列車が集中する新百合ヶ丘駅では、小田原線の下り列車が使用する1・2番ホームに加え、3番ホーム(多摩線ホーム)も活用する「3線運行」の開始時刻を前倒しし、特急ロマンスカーは18時2分から23時42分まで、江ノ島線の駅を行先とする快速急行・急行は18時12分から21時18分まで3番ホームに発着する。
平日の21時以降、下り特急ロマンスカーは新宿駅を毎時0分(小田原方面)・20分(藤沢方面)・40分(小田原方面)に発車する。21時台に新宿駅を発車する各駅停車は利用状況に合わせ、現行の8本から6本へ見直しに。経堂駅では現在、平日18~22時に下り急行が通過となっているが、ダイヤ改正後は21時台から下り急行が停車する。小田原線から多摩線へ直通する急行は新宿駅22時43分発の列車以降、新百合ヶ丘駅から各駅停車に種別変更し、新宿方面から多摩線各駅への利便性を向上させる。
多摩線直通の急行は土休日も新百合ヶ丘駅を13時から16時8分までに発着する列車で種別変更を行い、多摩線内は各駅停車で運転。土休日の10時台には、新宿発の快速急行のうち1本が小田原行に延長されるほか、新宿発の快速急行が1本増発される。
土休日の特急ロマンスカーは観光ニーズの高い時間帯に1本増発。新宿駅を9時40分に発車する「さがみ」を設定し、EXEまたは「EXE α」6両編成(定員352名)を使用する。4両編成の「えのしま」と併結運転を行い、途中の相模大野駅で切離しを行う。
定員数を踏まえた一部列車の車型変更も実施。ダイヤ改正後の新宿駅8時20分発・11時20分発の「はこね」は、展望席を有するGSE(7両編成、定員400名)またはVSE(10両編成、定員358名)で運転。一方、新宿駅9時0分発の「スーパーはこね」、同駅10時26分発の「はこね」は現行のGSEまたはVSEから、EXEまたは「EXE α」に変更される。10両編成(定員578名)で運転され、現行の車両と比べて定員が170名以上増加する。