今年3月に放送されたフジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』で、美容整形手術を告白したタレントの有村藍里。この放送をきっかけに、世間の美容整形に対する印象を大きく変えたが、「そう言ってもらえることはすごく多いんですけど、自分がイメージを変えたという実感はないんです(笑)」と謙そんする。

一方で、自分自身の性格には大きな変化が起きたという有村。激動の2019年を振り返りながら、初の主演舞台に臨む心境、そして来年への目標などを聞いた――。

  • 有村藍里

■ずっともがいていました

これまで“女優・有村架純の姉”という肩書きで紹介されることが多かった有村。『ザ・ノンフィクション』で「今のままでは自分に自信が持てない」と打ち明け、美容整形手術を受ける姿が公開されたが、「それまではかなりネガティブ思考だったんです。前に進みたいけどうまくいかないという感じで、ずっともがいていました」と、苦悩の日々を振り返る。

しかし、美容整形を行ってコンプレックスを解消したことで、「“後はやるしかない”という気持ちになりました」と吹っ切れた。「後ろ向きになることがなくなったんです。ポジティブに前向きになると、なぜか分からないんですけどお仕事の幅も広がりました」といい、以前はオファーがなかったミュージックビデオや、モデルとしてファッションショーのランウェイを歩くといった仕事が舞い込んできた。

「本当に全てが新鮮で、楽しいなと思うようになりました」と、好循環を生み出すようになっており、彼女はこの状況を「自分の中で、かなり視野が広がりました」と表現する。

■以前の自分なら受けなかったかも

そんな新たな仕事の1つが、初の主演舞台『鶫 -Long for Spring-』(12月2日まで、東京・築地本願寺ブディストホール)だ。「以前の自分だったら、たぶん(オファーを)受けなかったかもしれないです。『私なんかが主演なんてできません…』って、後ろ向きになっていたと思います」と分析する。

それが今回、初主演舞台という話が来て、「お芝居の経験もほとんどなくて、本当に私でいいのかなぁとずっと思っていたんですけど、『やらせていただきたい』という気持ちとともに、『もっともっと自分自身、強くなりたい』と思ったんです」と快諾。

今作は、家族をテーマに描く作品だが、「私は母と妹とずっと暮らしていて、親戚付き合いも全然なくて、あんまり学校に行かなかったり、人とコミュニケーションをとってこなかったので、1つのことにたくさんの人と一緒に取り組んでいくということがすごい新鮮で、緊張してたんです。でも、今回『家族っていいな』っていうセリフがあるんですけど、心の中でもすごく思います」と、噛みしめるように話した。

■笑顔を発信していけたら

新たな挑戦と言えば、11月にはYouTubeチャンネル「おさんぽ あいり ちゃんねる」を開設した。街を散歩する姿を映しているものだが、「もっとプライベートな部分とかを見てみたいと言ってくださる方が多くいらっしゃったので、ちょっとやってみようかなと思って」と思いを明かす。「応援してくれる人くださる方たちは『いっぱい笑ってて、見ててうれしい』と言ってくださいます」とファンの期待に応えられているようだ。

大きな転機となった今年だが、来年の目標を聞くと、「もっと舞台を頑張ってみたいと思うようになりました。今までも何度か出演させていただいたことはあるんですけど、いつも本番が終わったら全部出しきって燃え尽きちゃって、『もう二度とやらない!』って感じになっていたんです。でも今は、また新しい作品に出会って新しい自分を見つけたいなって思うようになりました」と笑顔。

それだけにとどまらず、「とにかく自分が笑顔になれるようなことをどんどんしていきたい。笑顔を発信していけたらいいなと思うようになりました」と、前向きな抱負を語ってくれた。