バラエティ志望でフジテレビに入社した杉原千尋アナウンサー。テレビ初出演の『ダウンタウンなう』ではダウンタウンを前に“オペラ風自己紹介”をやってのけ、アシスタントとして出演する『石橋貴明のたいむとんねる』では石橋貴明に容赦なくイジられるなど、大物相手にも物怖じせず、2年目ながら徐々に存在感を示している。

石橋には、フジのエース女子アナの愛称“○○パン”ながら、犬のパグに似ているという理由で“パグパン”と命名されてしまったが、そんな彼女の本音は――。

  • フジテレビの杉原千尋アナウンサー 撮影:大塚素久(SYASYA)

    フジテレビの杉原千尋アナウンサー 撮影:大塚素久(SYASYA)

■山崎夕貴アナ路線を邁進中

――1年目のときに取材させていただいた際、「山崎夕貴アナ路線で行きたい」と目標を話していたのが印象的でした。

はい、今でもです!

――その路線は順調に進んでいますか?

夕貴さんには到底追いつけないです…。本当にレベルが高い先輩で、アドバイスが的確なんですよ。今、アナウンス室で夕貴さんと後ろ向かいの席で、プライベートでも仲良くさせていただいてるんです。そこでアドバイスをもらうのは、アナウンサーのポジションは自己主張するより、1歩引いていなきゃいけないということ。でも、自分の意見を求められたときは、共感できることがあれば大きくうなずいていいし、違うなと思えばそれについて意見を言ってもいいんだよ、と教えてもらいました。

私の中にはちょっと臆病だった自分がいるので、「もしこの言葉が放送されたら、視聴者になんて思われるんだろう…」って気にしてたんですけど、『たいむとんねる』も『BACK TO SCHOOL!』も、スタッフのみなさんが「やってごらん」というスタンスの番組なので、夕貴さんにもらったアドバイスを着実にこなして、自分を出して行けたらと思いながら番組に臨んでいます。

――尊敬する先輩からアドバイスをもらえるのは、うれしいですよね。

そうですね。ほかにも「この人の映像を見てコメント力を勉強したほうがいいよ」というアドバイスもあって、そういうのを見て勉強させていただいています。

■最近は「ハウス!」と言われるように

――『たいむとんねる』では、石橋貴明さんに“パグパン”という衝撃の愛称をつけられましたが、あれはどういう流れで言われたんですか?

急に言われました(笑)。「パグみたいな顔してんなあ、これからは“パグパン”だな!」って(笑)

――最初に言われたときは、どんな気持ちでしたか?

パグと言えば“ブスカワ犬”で有名なので、「あれ? ブスなの? カワなの? どっちだろう…タカさん!」って思いましたけど、一種の愛情表現だろうな、ペットのようにかわいいってことなんだろうなと、ポジティブシンキングで捉えました(笑)

放送された直後から結構反響がありまして、本物のパグと私の顔を比較する画像も出回って、よくよく見ると自分でも「パグに似てるな」「タカさんは本当にどストライクなあだ名をつけてくれたんだな」と思いましたね。今、新人アナウンサーの“○○パン”の番組がないので、“パグパン”の名前はありがたいです。

――今は、阿部寛さんのドラマ『まだ結婚できない男』でも、劇中に登場するパグが「かわいい」と評判だったり、人気の犬種ですからね。

パグブームに乗っからせていただいています。タカさんにも「パグのかわいさを知ってます?」ってずっと言ってますから。

――周囲の反響はいかがですか?

共演した方に、メイク室で「この前の収録はありがとうございました」ってあいさつすると、「あぁパグ、ありがとう」みたいな感じです(笑)

――もう「パン」すら付かないんですね(笑)

はい。もう最近の収録ではそうなっていまして、「ハウス!」って言われますし…。そうやってしつけていただいております(笑)

■杉原千尋という人間として番組に貢献したい

――それにしても、石橋貴明さんというレジェンドと一緒にお仕事するのは、バラエティ志望の杉原さんにとって貴重な経験ですよね。

そうなんですよ! 毎回の収録が勉強で、本当にいろいろ考えますし、もっと頭の回転が速くなりたいって思います。スタッフさんからもアドバイスをもらって次はもっとこうしてみよう、ああしてみようって、毎回試行錯誤をする収録になっていますね。目標もどんどん高くなって、自分ではまだまだ伸びしろがあると思っているので、この伸びしろを少しでもなくしていけるように成長していきたいと思います。

――では、今後の目標を伺えれば。

“杉原千尋”という1人のアナウンサーとしての立ち位置を持ちたいですね。例えば、「山崎夕貴さんといえば…」というものがあるじゃないですか。回しも上手ですし、視聴者に寄り添ったコメントをされている姿を見て、私もそういう風になりたいなと思うので、杉原千尋という人間として番組に貢献していきたいなと思います。

――山崎アナは『とんねるずのみなさんのおかげでした』で、突然自宅を直撃されるなんてこともありましたが、その覚悟はありますか?

もういつでも準備できています! タカさんに「いつでも来てください!」ってアピールすると、「絶対行かないよ~。汚そうだし」って言われるんですけど(笑)

  • 『石橋貴明のたいむとんねる』(フジテレビ系、毎週月曜23:00~)
    11月18日の放送は、マラソンの高橋尚子氏、体操の塚原直也氏が登場し、それぞれが選んだ心に響いたオリンピックの名場面の数々を、貴重な映像と共に紹介。“石橋が選んだオリンピック名場面”では、シドニー五輪で高橋氏が自分のサングラスを投げてスパートをかけた名シーンを挙げると、本人が裏話を明かす。
    (写真左から)杉原千尋アナ、塚原直也氏、高橋尚子氏、石橋貴明 (C)フジテレビ

●杉原千尋
1995生まれ、富山県出身。国立音楽大学卒業後、18年にフジテレビジョン入社。『石橋貴明のたいむとんねる』のほか、『BACK TO SCHOOL!』『ノンストップ!』『GO!GO!チャギントン』『Tune』『プロ野球ニュース』(CSフジテレビONE)などに出演。