今年で第50期の節目を迎えた新人王戦(主催:しんぶん赤旗)。その決勝三番勝負が面白い展開になっています。

高野四段が師匠譲りの粘り勝ち 第50期新人王戦

  • 増田康宏六段(左)と高野智史四段

    増田康宏六段(左)と高野智史四段

まず1勝を挙げたのが増田康宏六段。10月9日に東京「将棋会館」で行われた第1局を、序盤から終始リードする展開で勝利しました。増田六段はこれまで新人王戦で2回の優勝経験があり、各棋戦で活躍する若手精鋭。完勝といっていい内容で先勝したこともあり、ストレートで3度目の新人王を決めるかと思われました。

しかし、21日に東京「将棋会館」で行われた第2局で高野智史四段が意地を見せます。相掛かりの戦型で一時は増田六段がリードしたかに見えましたが、粘りに定評がある高野四段が師匠の木村一基王位をほうふつとさせるような「相手の攻め駒を責める受け」で優位に立ち、見事に勝利を収めました。

これで三番勝負の対戦成績は1勝1敗に。新人王の行方は28日に行われる第3局の結果に委ねられることになりました。

ここまで互いの持ち味を存分に発揮した熱戦を繰り広げている両者。最終局でどんな将棋を見せてくれるのか、そしてどちらの頭上に栄冠は輝くのか、注目です。