俳優の吉沢亮が、2021年のNHK大河ドラマの主演に決定し9日、東京・渋谷の同局で行われた制作・主演発表会見に出席。NHK連続テレビ小説『なつぞら』で演じた山田天陽が先週の放送で最期を迎えた直後の発表に、「タイミングばっちり」と笑顔を見せた。
大河ドラマ第60作のタイトルは『青天を衝け』。幕末から明治を舞台に、青天を衝くかのように高い志を持って未来を切り開き、近代日本の礎を築いた渋沢栄一を主人公に描く。“日本資本主義の父”と称される渋沢は、新一万円札の顔としても注目されている。
吉沢は「とても光栄に思っています。大河ドラマの主演は、名実ともにトップクラスの素晴らしい役者さんが演じてきた印象が強いので、ものすごく光栄だなと思う反面、プレッシャーも尋常じゃないくらいあって、今の僕に何ができるんだろうという不安はあるんですけど、精一杯やりたい」と、プレッシャーを明かしつつ意気込みを語った。
吉沢は、『なつぞら』で山田天陽役を務め、3日の放送で天陽が亡くなるとSNS上などで“天陽ロス”を嘆く声が続出。その翌週の大河主演発表に、「ありがたいですよね。“天陽ロス”という言葉も届いていて、そのタイミングでこれが発表になるというのが、ばっちりだなと。こんなことあるのってくらいの“ばっちり感”」と笑顔で話し、「天陽で僕のことを知ってくださった方がたくさんいると思うので、天陽とは違う面白さを届けられたらと思います」と語った。
また、『なつぞら』の経験が生かせそうか聞かれると、「『なつぞら』は撮影が月に1回くらいだったのであんまり大変じゃなかったんです。だから想像を絶賛する大変さが待っているだろうなと」と前置きした上で、「『仮面ライダー』とか1年間1つの人生を演じることは経験したことがあるんですが、役自体が成長していくのは『なつぞら』が初めてだったので、年をとっていく過程を経験できたのはすごく大きかった。表面的な部分やちょっとした表情の変化で年のとり方を感じさせるお芝居は生きるのかなと思います」と語った。
会見には、脚本を担当する大森美香氏、制作統括の菓子浩氏も出席した。