東京急行電鉄は29日、「木になるリニューアル」の呼称で進めてきた池上線旗の台駅のリニューアル工事を7月31日で完了すると発表した。

  • リニューアルした木造ホーム屋根と、復元される木製ベンチ

旗の台駅のリニューアル工事では、グッドデザイン賞など数々の賞を受賞した池上線戸越銀座駅のリニューアルに続き、東京・多摩地区産の木材を使用。老朽化したホーム屋根を温かみのある木造ホーム屋根に取替え、待合室にも木材を活用し、居心地の良い空間に改修した。

東急電鉄によれば、リニューアル工事で使用した多摩産木材は約210立方メートル。鉄骨造りと比べて二酸化炭素を約300トン削減できたという。ホーム屋根の建替えには、東京都内の鉄道施設で初とされる木質系材料「CLT」を採用。断熱遮音に効果があるほか、「植える・育てる・使う」という森林資源の循環利用にも寄与する。

さらに、今回のリニューアルや池上駅開発計画で発生する古材を活用する「みんなのえきもくプロジェクト」の一環として、利用者から復活の要望が多かった下り線ホームの「長い木製ベンチ」を元の素材をできる限り残す形で復元した。