大切なお金を預ける銀行口座。せっかく預金するなら、少しでもメリットの多い銀行に預けたいものです。しかし、銀行は数が多く、どこがいいのか迷ってしまいますよね。選ぶのが面倒で、すでに持っている銀行口座に預けたまま……という人も多いのではないでしょうか。そこで本稿では、預金におすすめの銀行口座を8つご紹介します。

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    貯まる銀行はここ! 令和におすすめ預金口座8選

預金する銀行を選ぶ4つのポイント

預金する銀行口座を選ぶ際は、主に以下の4つのポイントを押さえておきましょう。

1. 金利
銀行にお金を預けているのなら、少しでも利息が付けば嬉しいですよね。しかし、普通預金金利は、メガバンクやゆうちょ銀行では現状0.001%です。これは、たとえば10万円を1年間預けても1円しか利息が付かない計算になります。その点、ネット銀行では、普通預金でも金利が高く設定されているところが多くあります。

2.手数料
銀行の普通預金から時間外に入金や出金を行ったり、お金を振り込んだりする際には、手数料がかかることがあります。時間内に利用できれば原則的に手数料のかからない金融機関もありますが、日中の営業時間内にATMへ行くのが難しい人も多いでしょう。また、同行の振込であれば、手数料無料になるところが多いですが、他行への振込は手数料が高くついてしまう場合があります。

その点、ネット銀行なら一定回数までは、出入金や振込手数料が無料になる銀行が多く存在しています。回数の上限を超えてしまえば手数料が発生しますが、それでもメガバンクと比べて格安のネット銀行もあるので、うまく使えば手数料がかなり抑えられるはずです。

3.利便性
日常的に使う銀行口座ですから、自分の行動範囲内にATMがあるかどうかや設置場所も大切なポイントです。いくら他のメリットが大きくても、立ち寄るのが面倒だと使い勝手が悪くストレスになってしまいます。店舗型なら、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行の三大メガバンクとゆうちょ銀行は、支店が多く利用しやすいでしょう。

一方で、ネット銀行はメンテナンス時間等を除けば、インターネットから24時間取引できるところが一般的で、出入金も提携コンビニのATM等で行えるため、時間と場所の制約がなく利用できます。

4.安全性
自分の資産を預ける銀行ですので、安全性は重要です。万が一銀行が破綻するようなことがあれば、「預金保険制度(ペイオフ制度)」に加入している銀行では、1,000万円(+利息)までの預金等は保護される仕組みになっています。

一方で、インターネットバンキングでは、情報の抜き取りや漏えい、オンライン詐欺などの脅威から資産を守るためのセキュリティ対策が必須となります。サービス内容が良いだけでなく、セキュリティ対策に力を入れている銀行を選ぶと安心でしょう。

おすすめの預金口座8選

上記のポイントのうち、特に金利や手数料の面ではネット銀行が優れています。他にも様々なサービスのあるネット銀行を中心に、預金におすすめの銀行を8つご紹介しましょう。

■楽天銀行
知名度が高く、ネット銀行の中でも口座数が断トツに多い楽天銀行。楽天といえば「楽天スーパーポイント」が有名ですが、実は、楽天銀行を使うだけで楽天スーパーポイントが貯められるのです。たとえば、他行口座からの振込やATMからの出入金などの利用で、それぞれ1件につき1~3ポイントが付与されます。楽天スーパーポイントの加盟店は全国に多数あり、普段のお買い物の際に現金のように使えるため、節約効果があります。

また、「楽天証券」と口座を連動させる「マネーブリッジ」を利用すると、普通預金金利が0.02%から0.10%にアップします。メガバンクの普通預金金利が軒並み0.001% である今、この金利の高さは見逃せません。

■イオン銀行
イオン銀行を利用するメリットは、何と言っても普通預金金利の高さにあります。イオン銀行では、「イオン銀行Myステージ」という、利用状況に応じてステージが決まる制度が導入されています。通常、イオン銀行の普通預金金利は0.001% ですが、「イオン銀行Myステージ」で「ブロンズステージ」になると、普通預金金利が0.03%、「シルバーステージ」では0.05%、「ゴールドステージ」では0.10%、そして、「プラチナステージ」では0.15%にアップしていきます。

また、「イオン銀行Myステージ」のステージが上がると、普通預金金利が上がるだけでなく、ATMからの出金手数料や他行あての振込手数料が無料になる回数が増えるといったメリットもあります。たとえば、シルバーステージであれば、コンビニATMからの出金手数料が月2回まで、他行あての振込手数料も月1回まで無料になります。ステージを上げるには条件がありますが、年会費無料のクレジットカード保有や、インターネットバンキングへの登録など簡単にクリアできるものもあるため、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

■住信SBIネット銀行
楽天銀行同様、証券口座との連携で普通預金金利がアップする住信SBIネット銀行。ネット証券大手の「SBI証券」と連携させる「ハイブリッド預金」を利用すれば、普通預金金利が年0.001%から年0.01%と10倍にアップします。

また、住信SBIネット銀行では、取引実績によって優遇が受けられる「スマートプログラム」を導入しており、そのランクによって出金手数料が無料になる回数が決まります。最低ランクでは月2回、最大ランクでは月15回まで出金手数料が無料となります。

なお、振込手数料も「スマートプログラム」のランクによって無料の回数が変動します。最低でも月1回が無料となり、ランクが上がると最大で月15回まで振込手数料無料で利用できます。回数の上限を超えた場合でも、手数料は142円(税抜)と比較的安価に抑えられています。

「スマートプログラム」のランクを上げるには、総預金の月末残高の金額や、給与、賞与、または年金の受け取り口座になっていることなどの条件をクリアする必要があります。

■SBJ銀行
定期預金の金利で選ぶなら、「SBJ銀行」がおすすめ。5年もの定期預金金利は、0.25%となっています。さらに、出金手数料や振込手数料もかなりお得です。セブン-イレブンとミニストップでは月何回でも、ファミリーマートでは月10回まで出金手数料が無料となっています。他行あて振込手数料も、月7回まで無料と他の銀行にはないサービスが充実している銀行です。

■ジャパンネット銀行
普通預金金利や他行あて振込手数料では、ネット銀行にしては特段大きなメリットがないように思えるジャパンネット銀行。しかし、1分ごとに新しいパスワードが生成される「トークン」が導入され、セキュリティ対策は万全です。「ネット銀行をより安心して使いたい」という人には、イチオシの銀行と言えます。また、Tポイントを現金化することができるサービスも提供。なお、コンビニATMからの出金手数料は、3万円以上の利用なら何度でも無料で使えます。

■東京スター銀行
関東を中心に展開する東京スター銀行は、2001年に設立された銀行です。おすすめのポイントは、給与の振込口座に指定すると、それだけで普通預金金利が0.001% から0.10% に100倍も大幅アップする点です。また、コンビニATMからの出金手数料が月8回まで無料とこちらも嬉しいポイント。実際はATMの利用時には手数料がかかるものの、翌月キャッシュバックされる仕組みです。さらに、口座取引明細書の郵送受け取りを止めると、他行あて振込手数料が月3回まで無料になります。

他にも、東京スター銀行は、1ヶ月もので米ドルの金利15%の「王様金利外貨定期預金」、満期1週間の「スターワン1週間円預金」などといった独自のサービスを展開しています。外貨預金や有利な金利での預金を考えている人にはおすすめの銀行です。

■GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行は、2018年に開業した新しいネット銀行です。楽天銀行や住信SBIネット銀行と同じように、証券口座との連携で普通預金金利がアップするサービスがあり、「GMOクリック証券」と連携させることで、普通預金金利がなんと0.11%に大幅アップします。また、カスタマーステージの「テックま君」のランクにより、ATM出金手数料が月2~15回、他行あて振込手数料が月1~15回まで無料となります。

なお、GMOあおぞらネット銀行はセブン銀行と提携しており、入金手数料は無料、出金手数料は月2回まで無料で、それ以降の場合も手数料は108円(税込)で利用ができます。他行あて振込手数料も、月の上限を超えた場合は154円(税込)と抑えられています。

■新生銀行
新生銀行は、店舗型ながらネット銀行並みのサービスが充実している銀行です。特に、銀行口座を使うだけでお買い物にお得なポイントを貯めたい人におすすめ。たとえば、他行から1回1万円以上振込入金があると、「Tポイント」「nanacoポイント」「dポイント」のいずれかが1回につき25ポイント、月に最大100ポイントもらえます。また、新生銀行から毎月届く特定のメールを受信すると、1回3ポイントが付与されます。

なお、新生銀行の会員ランクが「新生ゴールド」になると、セブン-イレブンやファミリーマート、ローソン、ミニストップなどのコンビニATMや「ゆうちょATM」、JR東日本の駅構内にあるATMの「VIEW ALTTE」などにおいて、出金手数料が何度でも無料で使えます。ただし、「新生ゴールド」ランクになる条件は、「円普通預金・パワー預金・2週間満期預金の月間平均残高の合計が100万円以上」などと、到達のハードルがやや高くなっています。

使い勝手がよくメリットのある銀行を選ぼう

普段何気なく使っている銀行ですが、それぞれの特徴を見てみると、使わないのがもったいないと感じるほど大きなメリットが得られる銀行もあるものです。特に、ネット銀行は使い勝手がいい上、ユニークなサービスが充実している銀行が多く登場しています。預金するだけならどこでも同じとは思わず、それぞれをよく比較して銀行を選んでみてはいかがでしょうか。