日常生活で「集中して音楽を聴く」の時間は意外と少ない。筆者の場合は、音楽を聴きながらランニングなど、別の行為をしながら屋外で音楽を聴くことが多い。

さて、この「音楽を外に持ち出して楽しむ」行為は1979年7月1日に始まったといえる。なぜならばこの日、ソニーが初めてウォークマンを発売したのだ。

ウォークマン発売から40年、同製品の歴史を体感できるイベント「#009 Walkman in the Park」がGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)で開催された。開催期間は7月1日~9月1日。

  • 会場はスポーツモデル初号機「WM-F5」が目印

ウォークマン初号機と出会う

このイベントは、Ginza Sony Park地上フロアから地下4階で行われている。

地上フロア~地下3階は「My Story,My Walkman」という内容で、1979年から現代までを1年ごとに区切り、著名アーティストやクリエイターなど40名が当時愛用していたウォークマンと思い出を紹介している。加えて、彼らが当時聴いていた音楽も年代ごとのウォークマンで視聴できる。自分と同学年のアーティストが何を聞いていたのか? それを探すのも面白そうだ。

  • 地上フロアから地下4階までで開催

  • 展示台はさまざま

  • ミュージシャン、写真家、デザイナーなど多様な業界人が参加

  • OKAMOTO'Sのオカモトレイジ氏

もうひとつ目玉といえるのが初代ウォークマン「TPS-L2」の体験コーナーだ。デザインや色など、初号機の存在感が抜群。しかもテープメディアでの音も聴けるのは貴重では? 筆者もはじめて実物を触った。

  • 初代ウォークマン「TPS-L2」

  • 動作するこの初号機はどのくらいあるのだろう

なお、展示方法も趣向が凝らされている。空間を使って立体的に展示され、見るだけでなく、聴く、触る、座る(寝転がる)などさまざまな形で体験できる点も特徴だ。

  • スケートボードのランプのような展示では寝転んで楽しめる

  • 公園のベンチのように自由に座って楽しむことも

歴代ウォークマンが集合

地下4階はWalkman Wallという歴代ウォークマンがずらりと集合している。約6メートの長さにわたるこの展示、近くで見ると圧巻の一言。左から右へ年代が新しくなるので、自分が愛用した機器を探すのも楽しい。

  • 左から右へ年代が新しくなる

  • ディスクマンは愛用したので感慨深い

  • MDウォークマン初号機の「MZ-1」

CMのサルも登場

また展示と連動したスタンプラリーも実施されている。会場内4カ所に用意されたスタンプを押すと40周年記念ブックレットが限定でもらえる。しかも、このブックレットはカセットテープデザイン! これは嬉しい。中身は歴代機種より83モデルを時系列順に並べて紹介するなど、ウォークマン好きの心を揺さぶる内容だ。

  • スタンプラリーの説明

  • 会場内の4箇所でスタンプを集める

ちなみにカバーイラストは5種類あり、手元には発売当時のテレビCMで話題になった「音楽を聴きながら瞑想するサル」がデザインされたもの。

  • カセットケースに格納された記念ブックレット

  • CMのあのサルが登場! ちょいイケメン化?

またコラボレーションアイテムとして、記念オリジナルTシャツ9種類(5,940円、kids 4,860円ともに税込)や、地上フロアにあるトラヤカフェ・あんスタンド銀座店で「あんペーストかき氷と白玉餅 はっさくと抹茶」(税込702円)が限定販売されている。

  • 記念オリジナルTシャツ

  • 「あんペーストかき氷と白玉餅 はっさくと抹茶」は1日20食限定

思い出の機種を探したり、著名人のコメントを見たりするなど楽しみ方はさまざま。自分が音楽を聴き始めた原点に立ち戻りたくなったら、足を運んでみてはどうだろう。