パソナ総合研究所はこのほど、「女性活躍推進に関する意識調査」の結果を明らかにした。同調査は3月6日~13日、20~69歳の現在就業中の女性1,988名を対象にインターネットで実施したもの。

  • 働き方の「理想と現実のギャップ有無」

    働き方の「理想と現実のギャップ有無」

働き方の「理想と現実のギャップ有無」を尋ねたところ、20代~40代の約5割が「かなりギャップがある」「少しギャップがある」と回答した。一方、50代~60代でギャップを感じている人の割合は、約4割となっている。

理想の働き方を聞くと、「結婚生活や子育てと両立して働く」「一般職として働く」で約5割を占めた。

  • 理想の働き方

    理想の働き方

前項で、「理想と現実のギャップ」を最も感じていると回答した30代~40代に、「理想の働き方 (現30~40代が20代の頃、理想と考えていた働き方)」と、「現在の働き方」を比較してもらったところ、「理想の働き方(20歳代の頃)」は、「結婚生活や子育てと両立して働く」「一般職として働く」が多かった。

一方、現在の働き方は、「一般職として働いている」が最も多い。「理想の働き方」で1位だった「結婚生活や子育てと両立して働いている」は、「個人事業主として働く」次ぐ3位だった。

理想と現実のギャップの原因を尋ねると、どの年代も「収入・待遇が希望と異なる」が突出して多く、「仕事内容が希望と異なる」が続いた。年代別の特徴を見ると、「理想と現実のギャップ」を最も感じている30代~40代では、「プライベートの時間が確保しづらかった」が他の年代より多い。

働く上で直面している問題を尋ねたところ、どの年代も「老後の金銭的不安」最も多かった。特に20代は68.1%と、全世代の全項目の中でも抜きんでている。20代~40代は「子育て費用の金銭的不安」、50代~60代は「体力や健康面での不安」も多かった。

会社に求めるものを尋ねると、20代は他年代に比べ「休日・休暇の取りやすさ」が多い。30代~60代は「仕事内容の充実」が20代より高く、仕事のやりがい、働きがいを求める意向が強いことがわかった。

正社員総合職を対象に「管理職への意向」を聞いたところ、「なりたい」と回答したのは、20代が22.0%、30~40代が23.8%、50~60代が31.2%で、50~60代が最も多い。

  • 管理職への意向

    管理職への意向

管理職になりたくないと回答したのは、20代が49.4%、30~40代が47.6%、50~60代が28.6%で、20~40代は、正社員総合職でも管理職への意向が低いことがわかった。

管理職になりたくないと回答した理由について聞くと、最も多い回答は「大変そう」だった。特に20~40代は、2位の「責任が重くなるのが嫌だから」とあわせて、50~60代より顕著に高い。

女性が管理職になるために必要なことを尋ねると、全年代で「男性社員や上司の理解促進」が最も多く、特に20代は突出している。「能力・実績に基づくより公正な評価」は上の年代が20代と比較して高く、50~60代は他年代より「女性自身の意識」が特に高かった。

女性管理職の割合を増やすために必要な取り組みを聞くと、30~60代は「能力・実績に基づくより公正な評価」、20代は「長時間労働の禁止」が多かった。

既婚者を対象に夫婦の働き方についての考えを尋ねると、全年代の約7割が「夫も妻も外で働き、夫婦で家事もすべき」と回答した。「妻は家にいるべき」「主として妻が家事もすべき」という回答は、どの年代も10%以下と少なかった。

  • 夫婦の働き方についての考え

    夫婦の働き方についての考え

既婚者を対象に「配偶者に満足していないこと」を聞くと、全年代で「家庭内での役割分担の不明確さ」が最も多かった。20代では「希望と合わない帰宅時間」も同率1位だった。