Huluの新たなクイズ番組『Q&Aリーグ 企業対抗クイズ選手権』(毎週金曜配信、全5話)が、26日から配信を開始した。日本の大手企業10社が知能と組織力で競うという、公共放送のNHK、商業放送の民放ではあり得ない座組に、ジョン・カビラは「日本のクイズゲームの歴史に新たなページが加えられた」と興奮しながら司会進行を務めた。

そんなカビラに、今回の収録の合間にインタビュー。前代未聞のクイズバトルへの期待から今後の展望まで聞いてみた――。

  • 『Q&Aリーグ 企業対抗クイズ選手権』司会のジョン・カビラ

    『Q&Aリーグ 企業対抗クイズ選手権』司会のジョン・カビラ

■日本のサラリーマンは今こうなってるんだ(笑)

――クイズ番組のMCのご経験はあるんですか?

『ブレインワールドカップ』(フジテレビ)でやりましたが、久しぶりですね。何年ぶりか記憶にないくらいです。でも、僕で大丈夫なんですかね(笑)。真剣勝負なのでドキドキしますよ。

――ここまでの収録の感想はいかがですか?

日本においてクイズ番組がいかに浸透しているかということを如実に感じることができますね。企業さんで会社員としてご活躍しながらも、有名なクイズ番組で優勝経験のある方がいらっしゃいましたから。それと今回は、商業放送、公共放送ではありえないプレイヤーのみなさんが一堂に集結していますので、企業名や製品名がバンバン出て、忖度なしのまさに新機軸で楽しいですね。

――冒頭で「日本のクイズゲームの歴史に新たなページが加えられた」とおっしゃっていました。

皆さんが興味を持っていることに、NGワードもなく、スポンサーシップなど気にせずできるっていう自由度は、またとない機会と環境なので、うれしいですよね。もうワンステージ、ツーステージ先に行くと、同業種対決みたいなこともあり得る。そうすると、どっぷり企業について知ることができる設問の数々があるかもしれない。マニアックすぎるという言葉もあるでしょうけど、やっぱりビジネスで知らないことは本当に多いので、「あっ、この業界はこうなってるんだ」っていう発見があると思いますし、それぞれの企業の雰囲気が参加者の皆さんの面持ちと心持ちと言葉の端々に表れるという楽しみもありますよね。今回も、どちらかというと黒子に徹してられている電通さんが参加していますが、そこで働いている方がこういう皆さんなんだって発見があります。自称アイドルの人なんかも出てきて、日本のサラリーマンは今こうなってるんだって(笑)。ほんと面白いですよね。

――カビラさんも以前、サラリーマンの経験をされていますよね。当時、こういう番組があったら参加していましたか?

どうしましょうね…僕はクイズマニアではないので、残念ながら見て応援するほうだと思います(笑)。でも、社内のモチベーションの向上のためにはまたとない機会ですよね。企業内のイベントとして、今運動会が見直されている傾向もありますし、クイズという面白くためになる、なおかつちょっとハラハラドキドキするという環境で一丸となれるイベントはいいんじゃないでしょうか。応援団の皆さんもいらっしゃって、モチベーションアップにつながると思うので、この記事を読んでいらっしゃる企業の総務のみなさん、次の機会にぜひエントリーをお願いします(笑)

――都市対抗野球があるように、それがクイズであっても不思議ではないですもんね。

駅伝やバレーボールも実業団の大会がありますしね。クイズショーならもっと軽いフットワークでご参加いただけると思います。

■予定調和が一切ない

――今回の出場者で、印象に残っているプレイヤーはいらっしゃいますか?

やっぱり、普段接する消費財のメーカーさんの製品は、常日頃から見ていますから、「ああ、こんな人たちが作ってくれてるんだ!」っていう驚きがありますよね。それと、すかいらーくHDさんは、マサチューセッツ工科大学でMBAを取った人もいて、そんな方が外食産業で力を発揮しているのも面白いですね。

――解答者の皆さんの緊張感は伝わってきますか?

最初は緊張されているんですが、始まるとやっぱり集中度は高いですよね。あの緊張はどこへやらっていう感じでガッーと集中して解答されていくんで、すごいなと思います。

――最近のテレビのクイズ番組はタレントさんが解答者であるのが主流で、現在レギュラーで放送されているのは『パネルクイズアタック25』(ABCテレビ)と、『超逆境クイズバトル!!99人の壁』(フジテレビ)しかありません。でも、これだけ、個性豊かな人たちが一般出場者でもいるんだと驚きました。

一般の方でも何の問題もないですよね。何をおっしゃるか分からないので予定調和が一切ない(笑)。タレントさんのような、出ることがお仕事の方は、それぞれのキャラクターがあるので、なんとなく期待値や予想がありますけれど、それとは全く無縁の皆さんなので、楽しいですよね。

――とは言え、企業の名前を背負ってるから、なんとなく親しみもあるという不思議な感覚です。

そうなんです。どこかで製品やサービスとはつながっているので、面白いですよね。だからこそ、企業にまつわる問題が非常に面白く感じるんです。

――収録の休憩中には「名刺交換会」なんて時間も用意されていました(笑)

すばらしいですよね! この10社からどんなアイデアが出て、新しい展開がそれぞれ仕事につながるのか全く分からないので、面白いです。これをきっかけに、新しい製品やサービスが誕生するなんてことがあったら、望外の喜びですよ!

■未知なる旅をぜひご一緒に

――今後、こんな企業に参加してほしいという希望はありますか?

まずは、親しみのある消費財のメーカーでしょうね。それから、日本を代表する企業、日本のシェアがナンバーワン、もしくは海外でのシェアが高い会社とか、知られざる日本の逸材・逸品を作っているメーカーさんにもご参加いただくと楽しいですね。まずは第1回をやらせていただいて皆さんの反応を見つつ、制作陣の皆さんもいろいろ考えていくと思います。

――今後、第2弾、第3弾も期待できますね。

実際に工場や職場にお邪魔してっていう設問もできますよね。仕事の数だけクイズがあるし、仕事の数だけ戦うメンバーもいらっしゃるので、ネタは尽きないんじゃないですかね。ものすごく面白いクイズショーの扉が開いたっていう実感があります。

――あらためて、この番組の面白さはどんなところでしょうか?

視聴者の皆さんが思っている企業から、イメージもできない企業もあると思いますが、そこからすごい発見があるかもしれません。それと、企業で働く上で必要な機転とか、PR力とか、いろんな物事を解決する術などが設問に必ず盛り込まれてくるので、仕事をする上でのアプローチの仕方も、ひょっとしたら広がるかもしれません。そのあたりは僕も楽しく学んでいきたいと思うので、未知なる旅をぜひご一緒に過ごしてほしいですね。

――では、最後に見どころをお願いします。

第1ステージで100点から20点と差がついてしまったのですが、必ずや挽回のチャンスがある仕組みになっているので、大下克上・大逆転というステージがやってきます。知識もさることながら、機転と余裕を持って答えられるかどうかにかかっていると思いますね。それと、配信番組はアーカイブになるので、端末さえあればいつでもどこでもご覧いただけるっていうすごいメリットがありますよね。これは社内外のPRには良いツールになるんじゃないですかね。

  • 『Q&Aリーグ 企業対抗クイズ選手権』(Hulu、毎週金曜配信 ※全5話)
    日本の大手企業10社が知能と組織力で競うクイズ番組。エステー、キッコーマン、コクヨ、新生銀行グループ、すかいらーくHD、タニタ、電通、マイナビ、森永製菓、ライフネット生命保険(五十音順)の10社が、各企業3人1組でチームを編成して挑む。

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