選手として大会を盛り上げたい

――2020年東京大会まで、残り約500日になりました。現在の心境はいかがですか?

500日という数字だとピンときづらいのですが、リオ2016から東京2020まで半分過ぎたのだなと考えると、かなりあっという間だなと感じます。残り1日1日を大切に過ごしていきたいです。

――2020年東京大会の目標を教えてください。

「満員の会場の中、金メダル」が目標、というのを言い続けています。金メダルはもちろんのこと、自国でやるからには、試合に勝つだけでなく、選手として大会を盛り上げることにも貢献したいという気持ちが大きいですね。

メジャーな競技と比べると、パラアーチェリーは観ることも参加する機会もあまりない競技です。「まずは、こうしたメディアなどの場で、パラアーチェリーの魅力を発信し続けていきたいと思っています」という上山選手。大勢で食事をするときには、ご友人に初対面の人も連れてきてもらい、パラアーチェリーのことを話す場をもらうといった、草の根運動的な活動で、その魅力を広める努力をしているそうです。

この記事を読んだみなさんが、パラアーチェリーについて関心を持ってくれることが、きっと上山選手の力になるはず。今後もパラアーチェリー、上山選手の活躍に注目していきましょう。

上山 友裕


1987年8月28日生まれ、大阪府東大阪市出身。同志社大学を卒業後、社会人1年目だった2010年の冬に両下肢機能障がいを発症し障害者アーチェリーを始めた。日本オリンピック委員会が運営する「アスナビ」制度を利用して、2014年春に三菱電機に入社し、2015~2017年に「全国身体障害者アーチェリー選手権」で3連覇(※)。「リオデジャネイロ2016パラリンピック」では7位に入賞した。身長180センチ、体重68キロ。※全国身体障害者アーチェリー選手権、2018年は荒天のため中止