東京メトロ丸ノ内線の新型車両2000系が23日から運行開始した。荻窪駅で出発式も行われたとのこと。新型車両2000系は今回の導入を皮切りに順次導入され、2023年度までに6両編成の53編成をすべて2000系とする予定。現行の02系を置き換える。

  • 東京メトロ丸ノ内線の新型車両2000系がデビュー(写真は東京メトロ提供)

新型車両2000系は車体前面のガラスや車端部の丸窓をはじめ、各所に丸みを持たせたデザインが特徴。丸ノ内線の初代車両300形と同様の赤い車体を復活させ、象徴的なサインウェーブは車体側面上部に施し、ホームドア区間でも見やすいように工夫した。

車内は球面形状の天井パネルを採用し、開放的な空間を演出。座席幅を拡大し、クッション性を改良して座り心地を向上させたほか、各車両にフリースペースを設置し、コンセント(2口)やテーブル、荷物掛けなども設けた。訪日外国人向け車両内無料Wi-Fiも導入。安全性を考慮して車内セキュリティカメラを設置し、快適性向上のために空調装置の冷房能力を高めた。2000系の運行開始に合わせ、ドラえもんと仲間たちが登場する「すすメトロ!」キャンペーンの中吊り・窓上ポスターを掲出する。

  • 運行開始に先立ち、丸ノ内線では2000系の試運転が行われてきた

  • 荻窪駅で行われた出発式の様子(写真は東京メトロ提供)

新型車両2000系の導入経緯に関して、1988(昭和63)年デビューの現行車両02系が更新時期を迎えたことに加え、遅延回復等に効果があるCBTC(無線式列車制御)システムの導入促進(2023年度導入予定)、非常走行バッテリーの搭載、走行安全性・車内快適性の向上などを図る目的もあるという。銀座線1000系・日比谷線13000系に続いて片軸操舵台車を採用し、脱線検知装置も搭載。駅間が短く曲線の多い路線で高密度・大量輸送を行うため、最新技術の採用で安定・安全・快適かつ省エネルギー性も向上させた車両となる。