俳優の吉沢亮が25日、都内で行われたフジテレビ開局60周年特別企画のスペシャルドラマ『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』(来年1月6日21:00~23:54)の制作発表に登場し、ディーン・フジオカと熱い抱擁を交わした。

吉沢亮

ヴィクトル・ユゴーが1862年に発表した不朽の名作『レ・ミゼラブル』を、平成30年間の日本を舞台に置き換えた大河エンタテイメントとして制作される同ドラマ。吉沢は、正当防衛の末に人を殺めてしまった馬場純の若き頃を演じ、この役柄が波乱の人生を生き抜くその後を、ディーンが演じる。

先に撮影を行った吉沢は「ディーンさんとお話しする機会もなく撮影が始まり、どうキャラを作ればいいのかすごく悩んだんですが、とにかく純朴な感じで、いい青年を頑張って演じました」と説明。一方のディーンは、「(クランク)インする前に、吉沢くんがどういう演技をしたのかを、ラフにつないだ映像で見せてもらって、どうバトンを受け取っていくかを考えました。今日、吉沢くんと“はじめまして”だったんですけど、集中力を持って見させてもらったので、他人じゃない気がしています」と、同じ役を演じる上で心がけたことを語った。

これに対し、馬場純を追う刑事・斎藤涼介を演じる井浦新は「“チーム馬場純”は上辺だけの関係でやってるんだな(笑)」と一刀両断。「僕は、若い頃の斎藤涼介を演じたワタナベくんのお芝居をちゃんと見に行きましたし、ワタナベくんとちゃんとバトンを渡す授与式もやりましたし、完璧な状態で斎藤涼介を演じることができました」と胸を張ったが、吉沢から「(斎藤涼介の若い頃を演じたのは)清水(尋也)くんですからね」と訂正され、「ヤバいね、こっちもペラペラだった(笑)」と苦笑いした。

その“チーム斎藤涼介”とのバトン授与式は、握手と抱擁を交わしたということで、吉沢が「じゃあ、今握手と抱擁しときましょうか」と提案して、“チーム馬場純”のバトン授与式をその場で実現。そんな吉沢は、この日のディーンとの初対面の瞬間について、「気づいたら僕の隣にいらして、『うわっ!ディーンさんだ!』って思わず言っちゃいました」と明かしていた。

  • 熱い抱擁を交わす吉沢亮(奥)とディーン・フジオカ

平成の日本に置き換えた今作の第1幕の舞台は、平成3(1991)年から平成7(95)年の神戸。17歳の少年・馬場純が正当防衛の末、母・結子をだまして全財産を巻き上げた男・斎藤太を殺める。少年刑務所に入れられてしまうが、ある日、弟が危篤であることを聞かされて思わず脱走。しかし、弟はすでに死亡しており、身分を隠して暮らし始める。もう1人の主人公は、斎藤の1人息子・斎藤涼介。父親が殺された理由が投資詐欺を働いたせいだと世間に知られ、被害者遺族のはずがまるで加害者家族のような報道被害にあってしまう。そんな中、平成7年に起きた阪神・淡路大震災が、2人の少年の運命を大きく変えることになる。

そして、第2幕は平成16(04)年の東京、第3幕は平成30(18年)の福島が舞台。世間から身を隠しながら生きる純と、純を追いかけ続ける涼介、そしてついに2人が対峙(たいじ)することに…。

  • (左から)吉沢亮、山本美月、ディーン・フジオカ、井浦新、香里奈、奥田瑛二