三陸鉄道は13日、JR東日本から山田線宮古~釜石間の移管を受け、開業するリアス線のダイヤについて発表した。釜石~宮古間が開業する2019年3月23日、同区間で記念列車を運転。翌3月24日からリアス線盛~釜石~宮古~久慈間の営業運転を開始する。

  • 三陸鉄道は3月23日にJR東日本から移管された釜石~宮古間が開業した後、3月24日から盛~釜石~宮古~久慈間でリアス線として営業運転を開始する(写真は2017年撮影)

釜石~宮古間の移管により、リアス線は盛駅から釜石駅・宮古駅経由で久慈駅までを結ぶ営業キロ163.0kmの路線となり、日本最長の第三セクター鉄道になるという。釜石~宮古間では、移管されるJR山田線の駅に加え、豊間根~津軽石間に払川駅、津軽石~磯鶏間に八木沢・宮古短大駅が新設、開業する予定。3月23日は釜石~宮古間で記念列車を2往復運転し、詳細は後ほど発表するとしている。この日は釜石~宮古間の普通乗車券の発売がなく、盛~釜石間・宮古~久慈間は現行の時刻表で列車を運転するという。

リアス線の営業運転開始は3月24日から。釜石~宮古間は下り12本(うち1本は岩手船越発宮古行。早朝時間帯に運転)・上り11本の列車を設定し、すべて普通列車で運転。JR山田線として運行していた時期の本数は上り10本(うち1本は快速列車)・下り10本だったため、リアス線開業後は区間列車も含めて計3本の増発となり、乗車チャンスが拡大する。

盛~釜石~宮古~久慈間の直通列車は下り2本・上り3本を設定。163kmを4時間21~38分かけて走行する。他に盛~釜石~宮古間の直通列車を下り3本・上り2本(所要時間2時間17~38分)、釜石~宮古~久慈間の直通列車を下り2本・上り1本(所要時間3時間13~26分)設定する。盛~釜石間は全面的にダイヤを見直し、上下各1本増発して下り11本・上り11本の運転に。宮古~久慈間も増発し、夜間に宮古~岩泉小本間の列車を上下各1本(土休日運休)新設。区間列車も含めた宮古~久慈間の本数は下り13本・上り13本となる。

リアス線開業後の宮古駅では、おもに1・2番線ホームからリアス線の列車が発車。JR山田線(盛岡方面)の列車は3番線ホームを使用するが、通院と観光利用も考慮し、1番線ホームを使用する列車も予定している。宮古駅の乗車券販売窓口では三陸鉄道およびJR東日本の乗車券類を発売し、旅行センターについては三鉄ツーリスト窓口として、3月23日から営業再開(通常は土休日休業)するという。

釜石駅では3・4番線ホームがリアス線の列車の発着に使用される。3番線ホームにJR釜石線の列車も発着するため、同一ホーム乗換えが可能となる予定。釜石~宮古間の途中駅のうち、陸中山田駅・大槌駅では三陸鉄道の乗車券類の委託販売を行い、その他の駅はすべて無人駅となる。