大阪モノレールを運行する大阪高速鉄道は21日、万博記念公園駅にて新型車両3000系の出発式を開催した。新型車両3000系は「やさしさ・おもてなし」「清潔感・開放感」「楽しさ」「チャレンジ」などをキーワードに、同社の思いを乗せた車両となっている。

  • 大阪モノレール新型車両3000系の出発式が行われ、万博記念公園駅駅長と斉藤雪乃さんによる出発合図で発車した

新型車両3000系の製造にあたり、社内では技術社員、運転士、駅係員、事務員らで構成されるデザインワーキングチームが結成されたという。先頭車は親しみやすい丸みをもったデザインを採用。こどもたちが前面展望を楽しめる「キッズスペース」、通勤電車としては最大級となる48cmの個別シートなど、細かな配慮が行き届いた車両となった。

運行初日となる10月21日、万博記念公園駅コンコースにあるイベント広場で式典が行われた。大阪高速鉄道代表取締役社長、吉村庄平氏は新型車両3000系のデビューにあたり、「(現在運行している)1000系と2000系は見た目にそれほど違いがなく、そういう意味では、大阪モノレールにおいて初の大きなリニューアルとなります」とコメント。吹田市長の後藤圭二氏は、複数の鉄道路線と接続する大阪モノレールを「横串」と表現した上で、「モノレールは上空を走っており、このブランド力はとても大きい」と述べた。

  • 新型車両3000系の記念式典に大阪高速鉄道代表取締役社長の吉村庄平氏(写真左)、吹田市長の後藤圭二氏(同右)が登壇

  • 新型車両の魅力を語る斉藤雪乃さん

  • グッドデザイン賞受賞の社員表彰も

式典では、テレビ・ラジオで活躍するタレントの斉藤雪乃さんとMCによるトークショーも実施。斉藤さんは3000系の“イチオシポイント”として、「扉横にある小さな窓と床面の色使い」を挙げた。式典の最後には、3000系がグッドデザイン賞を受賞したことを受け、デザインワーキングチームへの社員表彰も。「眺望を意識し、ガラス面積を大きく取った開放感のあるインテリア」「腰当てクッションを採用するなどユーティリティーへの配慮」「内装、外装のカラーのまとまりの良さ」が評価されたとの説明もあった。

その後、万博記念公園駅の2番線ホームで出発式が開催され、斉藤雪乃さんも参加してのテープカットやくす玉開披が行われた。沿線住民や鉄道ファンが見守る中、万博記念公園駅駅長と斉藤さんによる出発合図で、3000系は門真市駅に向けて発車した。

  • 万博記念公園駅2番線ホームで出発式。テープカットやくす玉開披が行われた

大阪モノレール新型車両3000系は10月中、限定運用が行われるという。運行ダイヤは大阪モノレールのサイト内「新型車両3000系について」のページなどで確認できる。