初めての社内会議で、「レジュメ作成しておいて」と言われた。ん? レジュメって履歴書のことじゃなかったっけ? というわけで、今回ご紹介するビジネス用語は「レジュメ」です。本稿では、ビジネスシーンにおけるレジュメの意味と使い方や似た言葉のアジェンダとの違いについて解説します。

  • 「レジュメ」の意味とは? 「作成して」って言われたら?

    「レジュメを作成してください」って言われたら?

■「レジュメ」の意味とは

「レジュメ」とは、要約・概略のことです。語源はフランス語の【résumé】で、「レジメ」と表記されることもあります。

具体的には、論文の内容などを簡潔にまとめたものや、講演会などで参加者に配布される内容を要約した資料のことを指すほか、近年では、履歴書の意味でも「レジュメ」が使われています。

■「アジェンダ」との違い

似たような使われ方をする言葉に、「アジェンダ」というビジネス用語がありますが、アジェンダとは「議題」「計画」「予定表」のことを指します。

講演会やセミナーを例に、両者の違いについて説明するならば、講師の紹介やテーマ、タイムスケジュールなどが記載された進行表のようなものが「アジェンダ」、講師が発表する内容を要約した資料が「レジュメ」です。

■ビジネスシーンにおけるレジュメの使い方と例文

ビジネスシーンでレジュメと言えば、会議やプレゼンといったシーンで使われることが多いでしょう。会議やプレゼンを始める前には、内容を簡潔にまとめた資料(レジュメ)を参加者に配布するのが一般的です。

会議やプレゼンにおけるレジュメの役割は、レジュメに目を通しただけで、参加者がおおよその内容を掴めるようにすることにあります。実は、この「おおよそ」というのがポイントなのです。なるべく詳しい資料を配布した方がいいと考える人もいるかもしれませんが、あまり詳しく書きすぎると、レジュメを読むことに集中されてしまい、肝心の話しに耳を傾けてもらえなくなってしまいます。あくまでもメインは発表者の発言であり、レジュメはそれを補佐するものにすぎないことを忘れてはいけません。

ただし、あまり簡潔過ぎるのも考えものです。「大した内容じゃないな」という印象を持たれてしまうかもしれません。特に、自社の製品をアピールするプレゼンの場において、レジュメは、相手に興味を持ってもらうための有効なツールにも成り得ます。細かすぎず簡潔すぎず、相手の興味をひくようなレジュメを作成するよう心がけましょう。

例文

  • 明日の会議で使用するレジュメ、用意してある?
  • プレゼン用のレジュメですが、50人分で足りますか?
  • プロジェクトの詳細については、レジュメに沿って説明します。
  • レジュメだけでも大変興味深い。

■就活・転職におけるレジュメの使い方と例文

就活におけるレジュメは、「履歴書」のことを指します。主にアメリカやカナダで使われている表現であることから、外資系の企業への就活で耳にすることが多いでしょう。

自己主張が苦手な日本と違って、アメリカはどれだけ自己アピールが出来るかが勝負です。特に外資系の企業向けにレジュメを作成する際は、単に経歴や資格を羅列するだけの履歴書というよりも、「自己アピールするための書類」「自分を企業に売り込むためのツール」であることを念頭に、作成すると良いでしょう。

例文

  • レジュメを拝見したいので、先に送っていただけますか。
  • A社のレジュメの提出期限はいつですか?

グローバル化が進む現代、ビジネスシーンでは、新たなカタカナ用語が次々に登場しています。無理して使う必要はありませんが、相手が使ってきた時に「どういう意味ですか?」と聞き返すことのないようにしておきたいものですね。