QLifeはこのほど、シェーグレン症候群による「口の乾き」に関する患者実態調査の結果を明らかにした。同調査は8月10日~13日、過去6カ月以内に医療機関を1回以上受診した、シェーグレン症候群の患者100人を対象にインターネットで実施したもの。

  • 口の乾きの自覚

    口の乾きの自覚

シェーグレン症候群は自己免疫疾患のひとつ。罹患者の多くが中高年女性で、代表的な症状に口の乾きや眼乾燥があるという。口が乾くと、「口がネバネバする」「食べ物が飲み込みにくい」といった症状が現れ、生活の質に大きな影響を及ぼすだけでなく、虫歯の増加や口臭、口内炎、口腔カンジタ症なども起こすこともあるとのこと。

患者に口の乾きを自覚しているか尋ねたところ、95.0%が「症状あり」と回答した。口の乾きを自覚すると回答した患者にそのつらさについて聞くと、61.1%が「とてもつらい」「ややつらい」と答えた。

  • 口の乾きのつらさ

    口の乾きのつらさ

口の乾きが、「とてもつらい」「ややつらい」と回答した患者に、口の乾きによって起こる症状とそのつらさを聞いたところ、最も多かったのは「虫歯が増える」(39.0%)だった。以下、「食べにくい(摂食・嚥下障害)」(37.9%)、「口臭が気になる」(33.7%)、「話しにくい(会話障害)」(32.6%)と続く。

  • 口の乾きによって起こる症状とそのつらさ

    口の乾きによって起こる症状とそのつらさ

口腔乾燥に伴う症状のつらさを具体的に聞くと、会話障害では「話しにくい。おしゃべりが好きだったが、最近は聞く側ばかりで話すのがおっくうになる」、摂食・嚥下障害では、「唾液がほとんど出ないので食べにくく、水など飲み物がないと飲み込むことができない」という声が上がった。

また、「口腔とのどの乾燥感で、夜中に何度か目が覚めるので、熟睡できない(睡眠障害)」や「味が分からない(味覚障害)」のほか、口内炎ができやすく虫歯が増えること、風邪、口腔カンジダ症など感染症にかかりやすいことを挙げる患者もいた。

口の乾きによるつらさを感じている患者を対象に、医師に望むことを尋ねたところ、「口の乾きを治して欲しい」(60.3%)が最も多かった。次いで、「他の患者さんがどの様に対処しているか、詳しく教えて欲しい」(34.5%)、「口の乾きに対する治療について、詳しく教えて欲しい」(32.8%)という順になった。

  • 口の乾きによるつらさを感じている患者が医師に望むこと

    口の乾きによるつらさを感じている患者が医師に望むこと