ぐるなびが運営する秘書のためのサポートサイト「こちら秘書室」はこのほど、都内で「接待の手土産セレクション2019 第6回品評会」を開催した。本稿では、全国各地の名店が自信を持って推奨する、目移りするような手土産の中から特に気になったものを紹介する。

  • 「接待の手土産セレクション2019 第6回品評会」が開催された

2014年からスタートしたこの品評会は、「こちら秘書室」の会員である現役秘書が飲食店や事業者の出品した手土産を、さまざまな観点から採点して評価するもの。2018年度は全10回を開催予定で、さまざまなビジネスシーンで手土産をセレクトしてきた秘書ならではの視点で品評している。この日は、全国各地から集められた41品を約100名の現役秘書が試食した。

まず目についたのが、日本人女性として初めてフランスの有名シェフ、ジョエル・ロブション氏がオーナーを務めるパリ三つ星レストランの厨房で研修を受け、ショコラティエとして華々しい活躍を重ねている斉藤美穂氏が手掛けた「ミホ・シェフ・ショコラティエ」のガトーショコラ「カラク」だ。

  • ミホ・シェフ・ショコラティエの斉藤美穂氏

「カラク」はヴァローナ社のブラックチョコレート、カラクを使ったガトーショコラで、使っている素材すべてに斉藤氏のこだわりが詰まっている。全工程を斉藤氏が手作業で焼き上げているというこの逸品は当初、デパートの催事で数量限定で販売ところ注文が殺到。その後も再販売を望む声があり、通販などでも購入できるようにしたが、こちらも一時はパッケージの箱が不足するほどの人気となったそうだ。

  • まるで生チョコのように滑らかな口どけのガトーショコラ「カラク」

当日は会場にも斉藤氏が実際に立ち、「どの素材も最高級のものを使っている自信作。ちょうど体温で溶ける生チョコのようなガトーショコラ」と、訪れた秘書の方々に味わいやこだわりを解説していた。

前年の傾向として「原点回帰」があり、新奇性よりも伝統などの安定感がある品がセレクトされていたが、今年はそこからさらに、老舗や人気店の意外な品に注目が集まっているという。

例えば老舗の洋菓子店・コロンバン原宿サロンの特選パウンドケーキ「國輝」は、創業者である門倉國輝氏が考案したレシピで6カ月間熟成させた漬け込みフルーツを使った品。いわば「時を超えて再現された味」だが、現代の私たちには新しい味わいとして楽しむことができる。

また京都の老舗料亭・下鴨茶寮は、意外な和スイーツ「料亭のちりめんナッツ」を展開している。ナッツやドライフルーツ、ちりめんじゃこ、粉山椒を蜜で絡めており、ワインやカクテルなどのほか、日本酒にも合うおつまみとなっている。ミルクにも合うので、小魚な苦手な子どもにも喜ばれるスイーツに仕上がっている。

かの西郷隆盛も愛したというくず餅の名店・船橋屋からは、「和フィナンシェ」と洋菓子のテイストを盛り込んだスイーツが登場。くず餅は日持ちがせずに手土産としては選ばれにくいため、「船橋屋らしい商品を」と開発されたものだという。

  • コロンバン原宿サロンの特選パウンドケーキ「國輝」

  • 下鴨茶寮の「料亭のちりめんナッツ」

  • 船橋屋の「和フィナンシェ」