JR東海、JR西日本、JR四国など各社が20日、夏季期間(7月20日から8月19日まで)・お盆期間(8月9~19日)の利用状況について発表した。「平成30年7月豪雨」や台風12号などの影響により、在来線特急列車を中心に前年を下回る列車が目立った。

  • 特急「やくも」は伯備線の復旧に合わせ、8月1日から運転再開

特急「やくも」など伯備線経由の列車は全線復旧までに1カ月近く要したこともあり、夏季期間の利用者数6万3,000人で前年比43%、お盆期間も利用者数4万4,000人で前年比68%と大きく落ち込んだ。一方、7月中に運転再開していた特急「スーパーはくと」は、夏季期間の利用者数6万8,000人で前年比102%、お盆期間の利用者数3万3,000人で前年比103%と、前年を上回る利用状況となった。

特急「しおかぜ」も予讃線の一部区間で運転見合わせが発生した影響を受け、夏季期間の利用者数11万200人で前年比57%、お盆期間の利用者数7万8,100人で前年比84%と落ち込んだ。予讃線は現在も八幡浜~宇和島間で特急列車を運行できない状況(バス輸送を実施)となっており、この区間を走る特急「宇和海」は夏季期間の利用者数5万2,200人で前年比60%、お盆期間の利用者数2万4,200人で前年比64%とされている。

特急「(ワイドビュー)ひだ」は8月11日から名古屋・大阪~飛騨古川間で運転再開。今回の発表では、同列車の8月11~19日における利用状況が公開され、利用人員は2万4,000人。夏季期間において前年比24%、お盆期間において前年比56%とのことだった。

空港アクセス利用増加、東海道新幹線は1,000万人以上利用

その他の在来線特急列車も前年を下回る利用状況となる列車が多かったが、成田空港駅発着の特急「成田エクスプレス」は夏季期間の利用者数48万2,000人で前年比106%、関西空港駅発着の特急「はるか」が夏季期間の利用者数27万6,000人で前年比105%と、いずれも前年を上回った。JR北海道は新千歳空港駅の乗降人員に関して、夏季期間は109万8,500人で前年比105%、お盆期間は40万3,600人で前年比103%とした上で、「空港アクセスのご利用増加を受け好調でした」と発表している。

新幹線の今夏の利用状況は、東海道新幹線が夏季期間の利用人員1,085万8,000人で前年比101%、お盆期間の利用人員430万7,000人で前年比102%。山陽新幹線は夏季期間の利用者数474万8,000人で前年比99%、お盆期間の利用者数217万1,000人で前年比100%。東北新幹線は夏季期間の利用者数578万9,000人で前年比99%、北海道新幹線は夏季期間の利用者数22万7,600人で前年比98%だった。山形新幹線が夏季期間の利用者数32万1,000人で前年比93%となる一方、秋田新幹線は夏季期間の利用者数23万9,000人で前年比110%だった。

なお、今夏の下りのピーク日となった8月11日に関して、JR東日本は「新幹線の一日のご利用が過去最高となりました」と発表している。