――みなさんが放送終了以降もときどき集まられているということとは別ですが、これまでのスーパー戦隊シリーズにも、たびたび帰ってきてくださったことがありましたね。逢沢さんは、35戦隊が勢ぞろいする映画『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』で早輝を演じられましたし、杉本さんは『海賊戦隊ゴーカイジャー』の最終回で美羽として登場されました。及川さんのケガレシアも『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』で復活されていました。

及川:『ゴーカイジャーVSギャバン』のこともよく覚えていますよ。山崎真実ちゃん演じる風のシズカ(轟轟戦隊ボウケンジャー)たちと一緒に牢屋に入っているんです(笑)。

逢沢:この3人で、チアリーダーの格好をして出ていたこともありましたね。

――『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』でのことですね。あのときはみなさんがワンカットだけの出演で、非常にぜいたくな出し方だと驚きました。Vシネマにお話を戻しますが、今回の監督を務められた渡辺勝也さんは、テレビシリーズのメイン監督として活躍されていた方ですよね。

及川:そうです! 懐かしかったですね。

逢沢:渡辺監督、ぜんぜん変わっていませんでした。

杉本:熱い演出でね~(笑)。

及川:懐かしいといえば、カメラマンの松村(文雄)さんもお変わりなくて、うれしかったですね。

――噂に聞こえてくるのですが、松村さんは現場では厳しい方なのですか?

及川:いえ、そんなことないですよ。いつも優しく、とてもあたたかい方でした

杉本:怖かった思い出はないですね。

逢沢:女子にはとても優しいんだと思います(笑)。

及川:怒っているところも見ていましたが、やっぱり愛がないと怒れませんからね。

杉本:厳しさと優しさとの両面で、鍛えていただきました。

――テレビシリーズの撮影当時と、10年後の今回とで、撮影の仕方が変わったということはありましたか?

杉本:大きく変わったというのは、テレビの当時は「オールアフレコ」だったのが、今回はシンクロ(同時録音)になったことですね。だから、あの衣装の中にマイクの機材を入れ込むのに慣れていなかったので、大変でしたね。

逢沢:そうですよね。当時は音声(スタッフ)さんが現場にいなかったんです。

及川:東映のテレビドラマで『ゴーオンジャー』が最後の16mmフィルム作品だったんです。同時に、オールアフレコが最後で。ちょうど、撮影方式が切り替わる節目の作品になりました。

杉本:アフレコだと、現場でセリフをカンでしまっても、後でセリフを入れるからいいや、って感じでOKになっていましたね。

及川:少々間違っても大丈夫でした。ただ、表情には出さないようにして(笑)。

逢沢:自分が映っている画面に後からセリフを入れるので、アドリブで言ったセリフとかを覚えておかないといけないんです。

杉本:あと、CGもずいぶん進歩して、炎神たちの映像表現も昔よりもずっとカッコよくなっているようですよ。

及川:そういうところ、やっぱり10年経ってるんだなあって感じさせるものになっているんじゃないですかね。