新入生・新社会人、転勤などよる引っ越しが多い1~3月は引っ越しの繁忙期。その時期を過ぎた5月から8月は引っ越し業界の閑散期と言われています。この時期の引っ越しは繁忙期にくらべ、丁寧に接客してもらえたり、家賃交渉がしやすかったりなどのメリットがあります。一方で引っ越しにかかる費用というのは、荷物運搬の代金や、不動産業者に支払う諸費用だけではありません。これらの次に大きなウェイトをしめるのが、家電の購入ではないでしょうか。

そんな家電が安くなる時期が、引っ越し業界の閑散期とかぶっているのであれば、こんなにお得なことはありません。そこで1年を通して家電を安く買える時期があるのかどうか、ビックカメラ広報・IR部の松本昌也さんにお話を聞きました。

――家電がお得に買える時期というのはあるのでしょうか?

「一般的にファミリー向けの冷蔵庫、洗濯機、掃除機、炊飯器などのいわゆる白物家電については、1年に1回秋口に新商品が発売される場合が多く、その時期に向けて家電が安くなる傾向はあります。発売月についてはアイテムやメーカーによって前後することもありますし、その年によっても違うことがありますので一概には言えませんが。また旧製品が売り切れてしまうこともありますので注意は必要です。ただ白物家電を購入する予定がある方は、この時期に注目していただくのはひとつの手かもしれません」

――家電がお得に買える可能性が一番高いのは夏場ということでしょうか?

「新商品発売前という観点から見ると確かにその時期なのですが、家電業界の場合は決算期やボーナス時期にも大々的なキャンペーンを行う場合があります。どちらがお得に買えるかというのは、一概には言えないというのが正直なところです。現在はネットからの購入も盛んで、各社ネットやアプリなどでタイムリーにさまざまなキャンペーンや特典を用意しています。例えばビックカメラでは公式スマホアプリにて、随時お得なクーポンをプレゼントしています。また、各種キャンペーン情報も発信していますので、お買い物前のアイテムチェックなどにも役立ちます」

――先ほど「ファミリー向けの白物家電」と前置きされていましたが、単身者向けの家電についてはお得な時期というのはないのでしょうか?

「単身者向けの家電は、年間を通してあまり価格変動が大きくありません。ただ、新たに単身者として引っ越しをする人の多い3月から4月は、単身者向けの家電セットがお安く売りだされる傾向があります。たとえば普段は個々に購入すると50,000円になるものが、セットになって40,000円で購入できるといったセールはよくあることです」

――ここまでお得な時期についてお話を聞いてきましたが、逆に会社の転勤などで引っ越し時期を自分では決められない人が、家電をお得に買う方法はありますか?

「インターネットやアプリでキャンペーンをこまめにチェックしていただいたり、重要な家電をまずそろえて、その他の家電は順次価格を見ながら購入していくと、全体的に安めにそろえられる可能性は高いです。また、アウトレット品を狙ってみるというのはいかがでしょう。ビックカメラではアウトレット店舗も展開しています。旧製品、店頭展示品、外装不良などのワケあり商品をお得に買うことができる店舗です。こちらも新製品が発売される前の夏場などに品揃えがよくなる傾向があります。アウトレットというと店舗で販売しているイメージが強いかもしれませんが、インターネット通販でも取り扱っています。急に引っ越しが決まり店舗を見に行く暇がないけれどとにかく出費をおさえたいという方は、一度サイトをチェックしてみることをおすすめします」

どのアイテムがどれくらい安くなるかについては、年によって変動があるため明言はできないとのことでしたが、ファミリー向けの冷蔵庫や炊飯器などの白物家電は、新商品発売前の夏場がお得になる傾向があるようです。引っ越し業界の閑散期と家電がお得に買える可能性が高いこの時期、引っ越し時期を選べる方にとっては注目すべき季節と言えるのではないでしょうか。

〈取材協力〉
松本昌也さん
株式会社 ビックカメラ 広報・IR部
ビックカメラ 公式サイト