東京急行電鉄は9日、朝6時台の臨時列車として、田園都市線「時差Bizライナー」・東横線「時差Biz特急」を運行開始した。「時差Bizライナー」はラッピングを施した5000系を使用し、中央林間駅を6時すぎに発車した。

  • 中央林間駅に入線する「時差Bizライナー」。今年も5000系で運行された

田園都市線では昨年7月、東京都が実施する「時差Biz」と連動した朝ラッシュ時間帯の混雑緩和施策「グッチョイモーニング」の一環で、平日朝6時台に中央林間発押上行の臨時列車「時差Bizライナー」が運行された。中央林間駅から渋谷駅までの途中停車駅を長津田駅・あざみ野駅・溝の口駅に絞り、従来の急行・準急より所要時間を短縮。1日あたり約1,500人が利用し、所要時間の短さに加え、渋谷駅到着時点で乗車率100%(通常の朝ピーク時は184%)という混雑率の低さも好評だったという。

今年も「時差Biz」期間に合わせ、田園都市線では「時差Bizライナー」を中央林間駅6時1分発・渋谷駅6時43分着・押上駅7時15分着(半蔵門線内は各駅に停車)で運行。東横線でも新たに「時差Biz特急」が設定され、元町・中華街駅を6時14分に発車した後、横浜駅6時23分発・渋谷駅6時52分着・和光市駅7時24分着(みなとみらい線・東横線内は特急、副都心線内は通勤急行)で運行された。田園都市線「時差Bizライナー」・東横線「時差Biz特急」ともに7月9~20日の平日(計9日間)に運行予定となっている。

中央林間駅では5時59分頃、2番線ホームに「時差Bizライナー」が入線した。昨年に続いて5000系を使用し、車体前面に「時差Biz」「グッチョイモーニング」のロゴをデザインした特製ヘッドマークを掲げ、車体側面の扉付近にラッピングが施された。種別・行先表示器は「ライナー」と表示。ホームに係員が立ち、「時差Bizライナー」の時刻および停車駅について案内していた。始発駅ということもあり、中央林間駅から乗車した利用者のほとんどが着席し、空席も十分に残した状況で「時差Bizライナー」は発車した。

  • 特製ヘッドマークが掲げられ、種別・行先表示器は「ライナー」と表示

  • 車体側面の扉付近にラッピングを施し、「時差Biz」「グッチョイモーニング」のロゴもデザインされた

  • 中央林間駅ホームでは「時差Bizライナー」の運行に関する案内も。朝のピーク時間帯について案内する駅構内ポスターも掲出された

東急電鉄は「グッチョイモーニング」の施策として、田園都市線「時差Bizライナー」・東横線「時差Biz特急」の運行に加え、東横線・田園都市線・目黒線の各駅で朝のピーク時間帯を案内する駅構内ポスターも掲出。田園都市線の「早起き応援キャンペーン」、連携企業のサービス割引や商品交換に利用できる「グッチョイクーポン」第5弾の配信も行う。東急グループでは都内に事業所を構える約40社が「時差Biz」に参加登録しており、オフピーク通勤の促進をめざし、環境整備を進めているという。