リスクモンスターは5月25日、第5回「離婚したくなる亭主の仕事」調査結果を発表した。調査は2017年10月27日~29日、20~49歳の既婚女性600人を対象にインターネットで行われた。
「夫の仕事に不満」は49%
夫の仕事に対する不満があるか聞いたところ「不満がある」(49.0%)が「不満はない」(51.0%)を若干下回る結果となった。
「不満がある」と回答した内訳を年齢別でみると「20代」(53.5%)が最も高く、次いで「30代」(52.0%)、「40代」(41.5%)の順となり、40代においては半数を割った。
また夫の年収別に不満の有無を集計したところ「300万円以上400万円未満」(62.3%)が最も不満が高く、次いで「400万円以上500万円未満」(55.2%)、「500万円以上600万円未満」(53.8%)と、年収600万円未満の層において不満が半数を超えた。年収1,500万円以上でも50.0%が不満を感じていた。夫の仕事に対する妻の不満は、年収400万円未満の低所得層と年収1,500万円以上の高所得層の家庭において高く、中間所得層の家庭において不満が低いことがうかがえる結果となった。
「夫の仕事が原因で離婚したい」は12%
「夫の仕事を原因とする離婚意識の有無」を調査したところ、「夫の仕事が原因で離婚したい」と考えている妻が全体の12.0%存在していることが明らかに。
「離婚したい」と回答した内訳を年齢別でみると「20代」(13.5%)が最も高く、次いで「30代」(12.5%)、「40代」(10.0%)の順となり、年代が上がるに連れて離婚を希望する割合が低くなる傾向が見られた。
夫の年収別に離婚意識の有無を集計したところ「1,500万円以上」(33.3%)が最も高く、次いで「300万円未満」(16.0%)、「1,000万円以上1,500万円未満」(14.3%)と、中間所得層以外の層において離婚意識が高い傾向が見られた。世帯年収別においても同様の傾向がうかがえる。
「夫の仕事に対する満足度」を業種別に集計したところ「不満」「転職希望」「離婚意識」のいずれにおいても高い回答率となったのは、「農業」「建設業」「食品製造業」「不動産業」「飲食店、宿泊業」「医療、福祉」だった。
不満の理由1位は「給料が低い」
「夫の仕事に不満がある」と回答した理由について集計したところ、最も多かったのは「給料が低い」(68.7%)、次いで「残業が多い」(48.3%)、「休みが少ない」(26.5%)の順だった。
不満理由について、年代別に見ると「給料が低い」は全ての年代において70%近い回答率であるのに対して、「残業が多い」は中堅社員として働き盛りの30代において不満度が高い。
年収別の不満理由を見ると「給料が低い」という不満は「500万円未満」の層においては70%以上だが、「800万円以上」の層では30%前後に低下する結果となった。一方で、「残業が多い」という不満においては「600万円以上1,500万円未満」の層で高い回答率になる傾向があることを考慮すると、給与と仕事量(残業)は比例の関係にあり、男性の平均年収521万円(国税庁「民間給与実態統計調査」2016年版より)を超えると、不満理由の種類が「給与が低い」から「残業が多い」に変わる様子がうかがえる。
夫の仕事に対する満足度別の不満理由を集計したところ「不満」「転職希望」「離婚意識」のいずれにおいても高い回答率となったのは、「給料が低い」だった。その他の項目が「不満」から「離婚意識」まで直結する傾向が薄い中で、「給料が低い」だけは「夫の仕事が原因で離婚したい」と回答した人の66.7%が不満理由として挙げていることを考慮すると、妻にとって家庭を維持していく上での必要条件が夫の収入が最低限あることだということがわかる。
調査では、「妻の多くは『仕事ばかりでちっとも家庭のことを手伝ってくれない』という不満を持っていると考えられますが、その一方で夫としては『頑張って働いて給与を稼がなければ妻に不満を持たれてしまう』のであり、まさに板挟みの状態にあることが本アンケートで浮き彫りとなっているといえるでしょう」と分析している。