シースタイルが運営する不動産関連の比較査定サイト「スマイスター」はこのほど、「終の棲家」に関する調査結果を明らかにした。同調査は4月11日~22日、50歳以上の男女全国300人を対象にインターネットで実施したもの。
自宅の種別について尋ねたところ、最も多いのは「新築注文住宅」(32.3%)で、以下に「中古戸建て」(21.3%)、「賃貸アパート・マンション」(15.3%)、「新築建売住宅」「新築分譲マンション」(各10.0%)が続いた。
年代別で見ると、60代は全体よりも「新築注文住宅」が高く、70代以上は「新築注文住宅」よりも「中古戸建て」の方が高いこともわかった。持ち家率は、50代では79.8%、60代は81.8%、70代以上は79.4%となっている。
終の棲家について考えたことはあるか聞くと、34.7%が「考えなければならないと思っている」と答えた。年代別にみると、「既に終の棲家に居住中」と回答した人は50代では12.7%だが、60代では29.0%、70代以上は32.4%と年代が上がるにつれ増えている。
一方、「考えたことがない」は、60代の11.8%よりも70代以上の14.7%の方が多い結果となった。さらに70代以上は「考えなければならないと思っている」(26.5%)も合わせると、41.2%が考えていないことがわかった。
「理想の終の棲家」について尋ねると、最も多い回答は「現在の家」(37.6%)となった。次いで「賃貸アパート・マンション」(9.0%)、「中古分譲マンション」(7.7%)、「サービス付き高齢者向け住宅」(7.0%)となっている。また、全体の62.4%が住み替えや買い替えを希望していることがわかった。
年代別にみると、「有料老人ホーム」「特別養護老人ホーム」は、50代では1.1%、1.7%だったが、70代以上になると「有料老人ホーム」が17.7%、「特別養護老人ホーム」が11.8%と大幅に増加している。あわせると29.5%が何らかの老人ホームを理想としていることが明らかになった。
「老後に暮らしたい場所」について尋ねると、最も多かった回答は「現在の家」(45.3%)だった。以下「現在より生活利便性の高い都心」(10.7%)、「現在より生活利便性の高い地方都市」(8.3%)、「実家」(7.3%)、「現在より郊外の閑静な住宅地」「現在より田舎」(各6.0%)と続いている。
年代別に見ると、70代以上は「現在の家」と回答した人が55.9%と半数以上だが、前項の「理想の終の棲家」で「現在の家」と回答した割合(38.2%)と比べ、17.7%の開きがある。「理想の終の棲家」=「老後に暮らしたい場所」ではないと考えている人も一定数いることがわかった。
この「理想の終の棲家」=「老後に暮らしたい場所」ではないと考える人は、50代では4.0%、60代では10.8%と、年齢が上がるにつれ大きくなっている。