目のために摂取しておきたいサプリメントとは

これらのビタミン以外にも、有効な成分はまだある。例えば近年、「アスタキサンチン」「アントシアニン」「ルテイン」といった成分を含有する各種サプリメントなどを見かけた経験を持つ人も少なくないだろう。これらの成分も、目によいと考えられている。

アスタキサンチンは仮性近視の視力回復のほか、眼精疲労や加齢黄斑変性、白内障、網膜症などに対する有効性が期待されている。アントシアニンは、「目によい食材」とのイメージを強く持たれている食材・ブルーベリーなどに含まれる成分。ルテインは、目の黄斑部と呼ばれる部分へのブルーライト侵入をカットさせるために有効だという。

「目」への機能を訴求した機能性表示食品とは

これらの成分を含んだ製品の一部は、特定の保健の目的が期待できる(健康の維持および増進に役立つ)という機能性を表示した「機能性表示食品」として販売されている。表示されている文言としては、「目のピント調節機能をサポート」「目の調子を整える」などがある。

各種栄養成分が含まれている主な食材は以下の通りだ。

■アスタキサンチン

  • えび
  • カニ
  • いくらなど

■アントシアニン

  • ビルベリー
  • ブルーベリー
  • カシス
  • ブドウなど

■ルテイン

  • ブロッコリー
  • ほうれん草
  • カボチャ
  • 菜の花
  • タラの芽など

このほかでは、マグネシウムや亜鉛、銅を含んだ食品もお勧めだという。

目の疲れを軽減させるためのポイント

最後に、これらの栄養成分を含んだ食品を摂取する際は、よく咀嚼することがポイントになると味木医師は話す。ゆっくり、しっかりと噛(か)む動作をすると、顔の表情筋がしっかりと動く。パソコンなどのディスプレーをずっと見て固まっていた筋肉もほぐれるし、しっかりと筋肉を動かせば自然と目も冴えるからだという。

満腹中枢が刺激されにくい早食いは肥満の原因となりうるが、目にとってもNG。日頃から目を酷使する生活に陥りがちな人は、本稿で紹介した食材を毎日の食事に取り入れ、ゆっくりと時間をかけてご飯を食べるようにしよう。

※写真と本文は関係ありません

取材協力: 味木幸(あまき さち)

あまきクリニック院長、慶緑会理事長。広島ノートルダム清心高校在学中に米国へ1年の留学。米国高校卒業後に母校に戻り、母校も卒業。現役で慶應義塾大学医学部入学。同大学卒業後、同大学眼科学教室医局入局。2年間の同大学病院研修の後、国家公務員共済組合連合会 立川病院、亀田総合病院、川崎市立川崎病院・眼科勤務。博士(医学)・眼科専門医取得。医師として痩身や美肌作り、メイクアップまでを医療としてアプローチする。著書も多数あり。