現代人は目を酷使する生活を送っている。オフィスワークのほとんどはパソコンを用いての作業が不可欠で、「小型のパソコン」として使用できるスマートフォンは、今や当然のように一人1台以上保有している。仕事中だけではなく、通勤・通学時も近距離で液晶画面を凝視するとなれば、目に与える負担は相当なものとなることは想像に難くない。

  • 納豆や卵にも目によいとされている成分が含まれている

    「目にいい」とされている食べ物は何なのか、医師に聞いてみた

理想を言えば、パソコンやスマートフォンを使用しない生活が好ましいのだが、今さらこれらの便利アイテムへの依存から脱却を図るのも難しい。それよりも、目にとってよい行動をとり、パソコンやスマートフォンからの"ダメージ"を少しでも減らせるようにするのが現実的だろう。

そこで今回、「目にいい食品」に照準を絞り、あまきクリニック院長の味木幸医師に取材を敢行。本稿では、目にとってプラスとなる栄養成分やその成分を含有する食品を紹介していこう。

抗酸化作用があるビタミンを摂取せよ!

骨の形成や成長には、カルシウムやその吸収を高めるビタミンDがよいとされているのと同じく、目にとってもよいと考えられている成分がいくつかある。

「まず、ビタミンA、C、Eという、いわゆる『ビタミンACE(エース)』が目によいとされています。ビタミンAは、β-カロテンが生体内で変換されることで摂取できます。β-カロテンは、にんじんをはじめとする野菜に多く含まれています。ビタミンCは果物によく含有されていますが、効率よく摂(と)ろうとすればじゃがいもがいいでしょうね。ビタミンEは、ナッツやごまといった種実類に多く含まれています」

生体内でビタミンAに変換されて作用するβカロテンを摂取すると、「皮膚や粘膜の健康維持」「抗酸化作用」などが期待できる。ビタミンCとビタミンEも、同様に抗酸化作用があると考えられており、「目の老化防止」という側面から「目によい」ととらえることができる。

各種栄養成分が含まれている主な食材は以下の通り。

ビタミンA

にんじん、ほうれん草、ニラ、春菊、小松菜、ピーマン、うなぎなど。

ビタミンC

レモン、ゆず、いちご、赤ピーマン、じゃがいもなど。

ビタミンE

ヘーゼルナッツ、アーモンド、ごま、西洋カボチャ、たらこなど。

眼精疲労時にはビタミンBを

「ビタミンACE」以外に味木医師が推奨するのがビタミンB群だ。ビタミンB1,B2,B6,B12などのビタミンは、特に眼精疲労に効果があるという。

「ビタミンB群は、たんぱく質や炭水化物などをエネルギーに変える際、吸収を助ける働きがあります。特にB1とB12は視神経の活動を高め、視力の低下を防ぐ働きもあります」

ビタミンB1を含む豚肉などは、疲労回復時に摂取したい食材として知られるが、同様に眼精疲労にもビタミンB群は有効だというわけだ。上記のビタミンB群を含む食材を以下にまとめた。

ビタミンB1

豚肉、レバー、うなぎ、玄米、大豆など。

ビタミンB2

レバー、卵、納豆、乳製品、のりなど。

ビタミンB6

鶏肉、さば、かつお、いわし、バナナなど。

ビタミンB12

レバー、牡蠣、しじみなど。