――熱い思いをありがとうございます。ラストシーンの撮影で印象に残っていることはありますか。

白本:いっぱいあります。最後、千翼におんぶされて歩くところは茨城のロケ地なんですけど、そこはみんな役がそれぞれ大きな動きがあったり変化したりしたところで、劇中では全然わからないんですけど、自分たちとしては思い入れがある場所だったんです。だから、あそこで終われたのはイユとしても自分としてもすごくきれいに終われたなと思っています。

――『仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判』が5月19日に公開されるにあたり、これからSeason2を見るという方もたくさんいらっしゃると思うのですが、どんなところを特に見てほしいですか?

前嶋:最後の千翼がイユと戦うところですね。ここは千翼のいろんな感情がこもっているシーンです。アクションでも、イユが変身してカラスアマゾンがくるっと回転するところもすごくきれいで、ここもぜひ注目していただきたいです。

――劇中では白本さんも回ってましたよね。

白本:1話ですね。吊り下がってだったんですけど、実は衣装合わせより前にあの練習をしたんですよ。だからスタッフさんと初めて顔を合わせたのもあの練習の時だったので、最初からすごい「ヤバい! この現場」って思って。なのでこのシーンも印象に残っていて好きです。

――白本さんからの見どころはどこでしょう。

白本:イユの心情の変化もそうですし、前嶋くんが言ってくれた戦うシーンは、見れば見るほどいろんな感情があふれているシーンだなというふうに思っています。回が進むにつれてイユの心情が動いていくんですけれど、そのささいな感情の動きが、本当に注意深く見れば見るほど気づくところがたくさんあるので、そういうのも読み取ってもらえるとうれしいです。ちょっとしたしぐさだったり、声の変化だったりするんですけど。

――どういったところが白本さんからイユになるスイッチだったのでしょう。特に気を付けていたところはありましたか?

白本:感情を入れちゃいけないということは思っていたんですけど、意識はあまりしなくても不思議とイユになりきれていました。みなさんと普通にお話していても、合図がかかると本当に自分でも無心になってしまって、そこの切り替えはできていたのかな。気を付けるところがないくらいに自然にできていました。

――千翼は悩みながらも少しずつ成長していきます。その変化を演じる上でどのようなことに気を付けていましたか。

前嶋:千翼にも気持ちの変化がありますが、その中心には"葛藤"がいつもありました。ですから、セリフがないところでも、なにをするにしても心に"葛藤"がある表情を気を付けていました。そこは自分のありのままの"葛藤"でした。

――"葛藤"を演じる時は、どんなことを考えていたのですか。

前嶋:次のセリフ、どうやってしゃべろう……とか。そういう"葛藤"ですね(笑)。

――ついに映画が5月19日に公開されますが、正直やはり出たかったですよね。

前嶋:出たかったです。回想だけでもいいから!

白本:出たかった……本当に出たかったよね。私もちょっとだけ期待していて、回想でこういう過去があったんだみたいなシーンで出てくるかなって90%くらいは確信していたんです。友達からも「続編があったら絶対出るよね」なんて言われて、私も「いや出るでしょー!」みたいなことを話してたんですけど、1秒もなかった(笑)。

――それに先立ち、『劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season2 輪廻』が5月12日から公開されます。

前嶋:見る前は、一時間半にできるのかな!?と思っていました。正直なところ、お客さんは感情移入できるのかなって。特に千翼に。一年ぶりくらい久々に『アマゾンズ』を見たんですけど、客観的に千翼を見て、千翼はTwitterとかで"イキリアマゾン"とか言われたりしてるんですけど、最初のところは「確かに……」と納得してしまいました。でも最後のほうまで見ていくと、やっぱり千翼のことが大好きだなと。

――撮影の時はあの結末がわかって撮影されていたのですか?

白本:そんなに先のことはわかっていませんでした。でも『アマゾンズ』の撮影の帰りのロケバスの中で新しい『アマゾンズ』の台本を読んでいたので、いつも泣きそうになっていました。

――最後に、映画や配信でこれから『アマゾンズ』を見る方にメッセージをいただけますでしょうか。

前嶋:『アマゾンズ』は人間ドラマが深くて、すごく入り込みやすいドラマです。大人の方も絶対楽しめる作品になっていると思います!

白本:『アマゾンズ』は本当にチームのような感覚で、ファンのみなさんとも一緒になって作り上げた作品だと思っています。こうやって再び劇場でお届けできる機会ができてうれしいですし、『アマゾンズ』は永遠に不滅だと思っているので、これからも気が向いたら、まあ重いですけど(笑)、ちょっとずつ見ていただいて、心に留めていていただけるとうれしいです!

プロフィール
前嶋曜(まえじまよう)
1997年4月21日生まれ。神奈川県出身。
2015年より音楽ユニット、ジュノン・スーパーボーイ・アナザーズの初代メンバーとして、芸能活動をスタート。演技未経験ながら、Amazonプライム・ビデオ配信作品『仮面ライダーアマゾンズ Season2』で主役に抜擢され、アマゾンとしての衝動を抱えた少年・千翼を演じた。
白本彩奈(しらもとあやな)
2002年5月14日生まれ。
モデルとして活躍し、テレビ東京系バラエティ『おはスタ』では2015年から2016年にかけておはガールを務めた。女優としてもフジテレビ系ドラマ『最後から二番目の恋』などに出演。『仮面ライダーアマゾンズ Season2』ではヒロイン・イユを演じた。

『仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判』(監督:石田秀範、脚本:高橋悠也、監修:小林靖子)は、2018年5月19日より、全国劇場にてロードショー公開。なお、『最後ノ審判』の前日譚にあたるAmazonプライム・ビデオ配信ドラマ『仮面ライダーアマゾンズ』Season2を再編集した『劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season2 輪廻』が5月12日より劇場公開される。

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