250ccから選べる品ぞろえ
しかし、アドベンチャーツアラーには問題もあった。多くの車種が1,000cc以上である上に、サスペンションストロークを長く取っているので、重くて背が高かったことだ。歳を重ねれば足腰も弱ってくるわけで、車両重量200キロ以上、シート高850mm前後という車体を支えるのは不安になる。
こうした中で最近増えてきたのが、250~900ccのアドベンチャーツアラーだ。こちらもBMWが早くからラインナップしてきたが、水平対向2気筒ではなかったので入門車的雰囲気が強かった。そこに参入したのが、アイデンティティである並列3気筒を搭載したトライアンフの「タイガー800」で、ローダウン仕様を用意したこともあり、我が国でもユーザーが増えている。
日本勢では昨年、バランスの取れた車種として評価が高いスズキ「Vストローム」の650cc版がモデルチェンジ。さらに、車検が不要な250ccにホンダ、スズキ、カワサキが新車種を投入し、BMWも310ccの「G310GS」を登場させた。
126~250ccの軽2輪は、2017年度の新車販売台数が前年度比124.9%と人気が復活している。原動力となっているのはロードスポーツだが、アドベンチャーツアラーの新型車が登場した効果もあるだろう。
長距離での快適性や安定性、そしてステータス性では1,000ccクラスが優位だが、日本人が日本の道で走るには250ccや650~900ccのアドベンチャーツアラーが向いている。このクラスの車種がさらに充実すれば、ユーザー層の拡大が図れるのではないだろうか。

